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陰ヨガとは?基本ポーズのやり方と効果。陰陽のバランスを整え心身の柔軟性を得よう。

陰ヨガのバタフライポーズをする女性

2019年11月08日更新

この記事のポイント

・陰ヨガは、主に股関節脊椎などの関節に働きかけるヨガ

・呼吸に意識を向けたシンプルなポーズが多く、シニアや初心者にも取り組みやすい。

・陰ヨガは、ポーズを長くキープするため、柔軟性アップやリラックス効果の他、圧力によって5つの主要な経絡が刺激され内臓器官の働きを高める効果が期待できる。

・陰ヨガの「陰」は「陰陽説」「陰陽五行説」に由来し、正反対の性質を持つ「陰」と「陽」のバランスが大切

・ポーズのホールド時間が長いため、クッションやプロップス、重力を利用することで「力を抜くこと」がポイント。

陰ヨガとはどんなヨガ?

陰ヨガとは、中国の「陰陽説」「陰陽五行説」に基づいて、主に股関節・脊椎・肩などの関節と、筋肉や内臓を覆っている筋膜(fascia)に働きかけるヨガです。
腰周りや股関節などの下半身に柔軟さをもたらすポーズが多く、関節の柔軟性を高める効果が期待できます。
座位のポーズが中心で、動きは少なく、呼吸に意識を向けながらじっくりと内部の刺激を感じます。

ポーズを長くキープするため、リラックス効果の他、圧力によって5つの主要な経絡(肝臓:胆嚢・心臓:小腸・肺:大腸・腎臓:膀胱・脾臓:胃)が刺激され、内臓器官の働きを高める効果が期あるとも言われています。

シンプルなポーズが多く、初心者や身体が硬い方、シニアの方もできるヨガとして注目されています。

陰ヨガと陽ヨガとの違いは?

陰ヨガの由来は、他の多くのヨガ流派の元にもなっている「ハタヨガ」だと言われています。
「ハタヨガ」の「ハ」は「陽・太陽・吸う息」などを意味します。
一方で「タ」は「陰・月・吐く息」などを意味しています。

「Yin:陰、Yang:陽」(イン、ヤン)は、主に古代中国の思想「陰陽説」に由来します。
「陰」と「陽」と全く正反対の性質が、お互いにバランスを取りながら、両方のかけ合わせで一つを成すという考え方です。
どちらが「良い、悪い」 のではなく、「中庸」を目指すことが重要と考えられています。
陰・陽は以下のような属性によって分類されます。

男性性 女性性
吸う 吐く
太陽
硬い 柔らかい
温かい 冷たい
エネルギッシュ リラックス
奇数 偶数
表面 内面

https://reiyoga.weebly.com/blog/3678276から引用参考

したがって、アシュタンガヨガやパワーヨガ、ハタヨガなど熱を作り出す運動量が多いヨガは「陽」に分類されます。
陰ヨガやリストラティブヨガのように、動きが少ないリラックス系のヨガは「陰」の流派として考えられています。

「陰」と「陽」のバランスの取れた生活が健康に効果的

もちろんリストラティブヨガや陰ヨガのクラスを行っているヨガスタジオもありますが、一般的に多くのヨガ教室で行われているヨガは「陽」のヨガが多いでしょう。
また、緊張が多く忙しい毎日を過ごす現代人の生活は「陽」の要素が優位にあると言えます。

ヨガでは、「陽」か「陰」にエネルギーが傾きすぎることは、身体にとって負担が大きくなると考えられています。
心をリラックスさせ、精神をコントロールしてバランスを整えるためには「陰陽」2つのエネルギーの流れを調和させることが大切だとされています。

「陰」を深めれば深めるほど、「陽」のエネルギーも、より一層高まります。
闇が濃ければ濃いほど、 強い光を放つ事ができるのと同じイメージです。
つまり「陰」のエネルギーは「陽」のエネルギーを高めるために必要な存在なのです。
日常生活をより元気に、健やかに過ごすためには、2つのエネルギーを「中庸」していくことが理想的だとヨガでは考えられているのです。

陰ヨガの特徴と効果効能

特徴

• ポーズを3分から5分間ホールドする
• 運動量が激しくないため、年齢問わず、初心者でも気軽に取り組める
• ポーズを維持し、圧力をかけることによって、5つの主要な経絡が刺激され、肝臓(胆嚢)・心臓(小腸)・肺(大腸)・腎臓(膀胱)・脾臓(胃)などの内臓器官の働きを高める効果が期待できる

効果効能

自律神経を整え、心身のバランスを整える(陰陽のバランスを整える)
血行促進リンパの流れをよくする
・ 自分と向き合う時間ができ、ストレスや不安定な心の緩和
・ 瞑想へとつながる集中力のアップ (瞑想状態に入りやすくなる効果を含んでいます)
下半身の柔軟性アップとそれによる怪我の予防
・ 身体全体を覆っている筋膜を解きほぐし、関節の動きを良くする
・ 内臓の活性化
・ 気やプラーナの流れを良くする

陰ヨガと陰陽五行説との関係は?

陰ヨガの「」は、中国の思想「陰陽説」に基づいていますが、ポーズによる身体へのアプローチのし方は、「陰陽説」から進展した「陰陽五行思想」にも大きく影響を受けています。

陰陽五行思想とは?

陰陽五行説とは、自然界を「陰」と「陽」の2つに分けた「陰陽説」からさらに進展し、木、火、土、金、水の5つの要素に分けた思想です。
そしてこの5つの要素が循環することで自然界が成り立つと考えられています。
陰ヨガでは「この5つの要素が循環して成り立つ」という思想に影響を受け、身体を巡る5つの経絡(気の通り道)に意識を向け、経絡という気の通り道を循環させるためのポーズが多く行われます。

経絡とは?
経絡とは、古代中国の医学において、特定の内臓と機能的に連動していると考えられている、体内の連絡路です。
血液やヨガで言うプラーナ(気)が通っていると考えらており、経絡を刺激して血や気の流れがよくなることで健康を維持できると言われています。

陰ヨガでは、長くポーズをキープすることで、この経絡の中でも特に重要だと言われる5つの主要経絡を刺激し、肝臓(胆嚢)・心臓(小腸)・肺(大腸)・腎臓(膀胱)・脾臓(胃)などの内臓器官の働きを高める効果が期待できると考えられています。

陰ヨガ基本ポーズのフローとやり方

初心者やシニアの方でも簡単にできる陰ヨガの基本のポーズと、陰ヨガのフローを紹介します。
ホールド時間は約3~4分からスタートしてみましょう。
フローとして行う所要時間は45分~60分です。

① 足首のストレッチ

タオルの上に正座して足首をストレッチ

正座のポーズは、骨盤をニュートラルな位置に正してくれるだけでなく、足首を無理なく開き、血流やリンパの流れをスムーズにする効果が期待できます。
心地よく、足の甲に伸びを感じれる高さになるまで、タオルやマットを巻いて、その上に足の甲を置き、正座に慣れていきましょう。

[効果]
・扁平足の改善
・足首の強化と柔軟性アップ
・むくみ改善

② バタフライポーズ(バタコナーサナ)

陰ヨガのバタフライポーズ
[やり方]
① 両足を前に伸ばして座った状態から、片足ずつ曲げて足裏を合わせ、両手で足先をつかんでかかとをできるだけ恥骨に近寄らせます。
② 左右の座骨をマットに安定させて吸う息で背骨を伸ばし、吐く息で上半身を前に倒します。
④ 背中が曲がらない場所でストップし、尾骨と登頂を引き離すイメージで数呼吸ホールドしましょう。

詳しいやり方の記事はこちら

[効果・目的]
生理痛や生理不順の改善
股関節の柔軟性の向上
冷え性の改善

[動画]

[参考ブログ記事]
【動画あり】バタフライポーズ(バタコナーサナ)のやり方とコツで股関節を柔軟に

③ 片足の前屈(ジャーヌシールシャーサナ)のポーズ

ヨガのジャーヌシルシャーサナのポーズ
[やり方]
① ダンダーサナの状態で左のひざを立てて外側に倒し、左のかかとを恥骨に近寄らせます。
② 右のかかとを押し出し、吐く息がで身体を前傾させます。
③ 両手は右足裏で組むか、床の上に置いて肩の力を抜きましょう。

詳しいやり方の記事はこちら

[効果・目的]
足裏のストレッチ
内臓の活性化
背中のストレッチ
リラックス

[動画]

④ トカゲのポーズ

ヨガのトカゲのポーズ
[やり方]
① 床に四つ這いの状態から左足を曲げ、右足を後ろに伸ばします。
② 左足は左手の外側に踏み出し両ひじを肩の下につきます。
③ 息を吐きながら胸を床に沈ませます。
  腰は曲がらないようにし、体勢がきついと感じる場合は、曲げている足、太ももの裏あたりにブロックを置き、ブロックに座るようにしてポーズを軽減してみましょう。

[効果]
・股関節深部の柔軟性アップ
・脚の側面を通っている経絡(腎経・肝経・胆経など)を刺激
・体幹強化

⑤ チャイルドポーズ

ヨガのチャイルドポーズ

[やり方]
① 正座の状態から、ゆっくりと状態を倒して身体を床に預けます。
② 腕は前に伸ばす、または体側に置き、脱力して身体の背面を伸ばしましょう。

胆経・膀胱経・腎経などの経路が刺激され、内臓諸器官の働きを高めてくれるポーズです。
膝を曲げた状態で股関節を開き、上半身は足の間でリラックスさせます。
必要に応じてボルスターやブロックなどプロップスを利用しましょう。

詳しいやり方の記事はこちら

[効果]
・柔軟性アップ
・扁平足の改善
・足首の強化

[動画]

⑥ シューレースのポーズ

ヨガのシューレースのポーズ
[やり方]
① タダーサナの状態から左の膝を右足の外側に置き、両膝を曲げて左右のかかとが逆側のお尻に近寄るように座ります。
両膝が胸の正面に一直線にある状態です。
② 股関節を深く外旋させるイメージで、
必要に応じてブロックに座って座骨を安定しましょう。

[効果]
・股関節の柔軟性アップ
・お尻周辺のストレッチ
・肝臓の経絡を刺激することで、肝臓や胆嚢に血液やプラーナ(気)をスムーズに循環させ、身体にたまった毒素を排出する

⑦ ニードルポーズ(針穴のポーズ)

ヨガのニードルポーズ

お尻の筋肉をストレッチすることができる、陰ヨガの代表的なポーズです。
仰向けの状態で肩とお尻の仙骨がマットから浮かないように、背中はフラットにしたままを意識しましょう。

[やり方]
① 仰向けになり、両膝を立てた状態から右ひざに左足首をかけます。
② 左足の又の間から左手を通し、右ひざを両手で抱え、息を吐きながら、胸に引き寄せましょう。

詳しいやり方の記事はこちら

[効果]
・臀部のストレッチ
・太ももの裏側のストレッチ

[動画]

⑧ 魚のポーズ(フィッシュポーズ)※ブロック利用

ブロックを使った魚のポーズ

[やり方]
① 仰向けになり、手のひらを下向きにして、両手をお尻の下に入れます。
腕と肘もなるべく、体の下にしまい込むようにします。
② 息を吸いながら、肘を強く床に押し、胸を開くように上体を持ち上げて頭頂部を床へと置きます。首を痛めないように、肘でしっかり床を押し続けましょう。
一つのブロックは、肩甲骨の間になるように置きます。(ブロックは縦向き)
もう一つは、枕のように頭のサポートに使います。
(ブロックは横向き)ブロックの高さは個人の心地良さに合わせて調節しましょう。(低め/高め)

ブロックを使わないポーズのやり方はこちら

[効果]
・肩こり改善
・背骨調節
・呼吸器系を活性化

[動画]

⑨ ハッピーベイビーのポーズ

ヨガのハッピーベイビーのポーズ
[やり方]
① 仰向けでゴロンと寝転び、膝はお尻よりも広めに開いて膝を曲げて脇の方に近づけます。
② 両手は足の裏を掴んでも、脛辺りでも構いません。
鼠蹊部の内側に圧をかけることで、血行促進、足のむくみや末端の冷え解消におすすめなポーズです。
肉体からマインドまでリラックスできる心地いい場所を探しましょう。

詳しいやり方の記事はこちら

[効果]
・股関節の柔軟性アップ
・腰痛緩和
・不安感やストレスの解消
・背中やハムストリングのストレッチ
・足のむくみ、冷え性改善

[動画]

⑩ 仰向けのねじりのポーズ(スプタマッチェンドラアーサナ)のポーズ

仰向け捻りのポーズ

[やり方]
① 仰向けの状態で右膝を立て、足裏を左膝の上におきます。
② 左手を右膝の外側に添え、息を吐きながら右膝を左側に倒します。
③ 腰に違和感がないところまでツイストをしたら、右の肩甲骨をマットに戻そうとして上半身をさらに深くツイストしていきます。目線は可能であれば右手の先を見ましょう。
このねじりのポーズは、骨盤からツイストをすることで、胸や肩が開くポーズです。
骨盤のねじりポーズは、内臓や肝臓と深く関わる胆嚢経を刺激するため、デトックスに効果的と言われています。

膝を曲げた仰向け捻りのポーズ
足裏に手が届かない場合は、膝を曲げても構いません。

詳しいやり方の記事はこちら

[効果]
・内臓を刺激、毒素を排出するデトックス効果
・腰痛緩和
・安眠効果

[動画]

(11) バナナのポーズ

ヨガのバナナのポーズ

[やり方]

① マットの左端に仰向けに寝転び、両足をマットの右角側へ移動、足をクロスします。
② 両肩も右に動かして、両腕を上にあげます。気持ちのいい範囲でキープ終わったら逆側も行いましょう。

縮みやすい体側(腿の外側~脇腹~肩甲骨付近)を幅広くストレッチすることで、胆嚢や肝臓の経絡を刺激できるポーズです

[効果]
・安眠効果
・腰痛の予防と緩和
・骨盤調整と姿勢改善

陰ヨガのポーズの注意点とリラックスのコツ

・過剰な負担をかけない
ポーズは3分から5分間程ホールドします。
最初から、3分座れる体勢を予測しましょう。
そのためには意識をしたい部分以外の負荷は、できるだけ軽減させて極度に強いストレッチを感じない所からスタートすることがポイントです。
ポーズが辛いと感じる場合は、プロップス(補助器具)を使って、アプローチしたい場所に重力がうまく働くような姿勢を整えることをおすすめします。

・重力に逆らわない
陰ヨガは、自然に重力に身を任せるヨガです。
力が入っている場所を探り「力の抜き方」を思い出していく旅を目的にしましょう。
もし力が入っていることに気づけば、どのようにすれば、もっと楽になれるかを探りましょう。

陰ヨガの基本ポーズを生活に取り入れて、心身のバランスを取りましょう

自分の身体を大切に扱うことを忘れがちな現代社会。
だからこそ、陰ヨガは現代に必要なヨガスタイルの一つとも言えるでしょう。

陰ヨガは、自分の身体と呼吸と会話しながら、自身が心地良くリラックスできる場所を探すヨガです。
競争心を捨て、自分に優しくする時間にしてみましょう。
陰ヨガのポーズは、下半身の柔軟性アップの他、5つの主要な臓器に関連する経絡にじっくりと働きかけることで、内臓器官の活性化が期待できます。
まるでマッサージに行った後の様なスッキリ、リラックスした癒しの感覚が味わえるようになるでしょう。

 

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この記事の著者
SUN REI

監修者

SUN REI

日本のみならず10年間の海外留学でグローバルにヨガを経験する。ラジオやAppのヨガモデルなどヨガに関する様々な経験を経てヨガインストラクター、海外のヨガスクール「It’s Yoga Satellite」Ricardo講師のアシスタントと日本と海外の掛け橋役オーガナイザーとして活動するヨガの専門家。長期に渡る海外在住で培った経験をもとに海外のヨガに関する情報を発信している。
reiyoga.weebly.com

[保有資格]
・アシュタンガ指導者認定証取得 IYCインターナショナルヨガセンター
・100hr RocketYoga 指導者認定書取得「It’s Yoga Satellite」
・200hr RYS ashtanga vinyasa base 「It’s Yoga Satellite」


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この記事の著者
SUN REI

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SUN REI

日本のみならず10年間の海外留学でグローバルにヨガを経験する。ラジオやAppのヨガモデルなどヨガに関する様々な経験を経てヨガインストラクター、海外のヨガスクール「It’s Yoga Satellite」Ricardo講師のアシスタントと日本と海外の掛け橋役オーガナイザーとして活動するヨガの専門家。長期に渡る海外在住で培った経験をもとに海外のヨガに関する情報を発信している。
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