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ヨガの瞑想の座り方とは?スカーサナだけじゃない4つの座り姿勢
2020年04月26日更新
この記事のポイント
・ヨガでは、座るだけの姿勢もポーズの一つとされ「楽・快適な状態」で座った姿勢が瞑想に適している。
・ヨガの瞑想の座り方は決まっていないが、パドマ・アーサナ、ヴァジュラ・アーサナ、 スカ・アーサナ、 シッダ・アーサナの4つが基本の座り方とされている。
・楽に長時間座ることが難しい場合は、プロップスを活用することがポイント。
目次
ヨガの座るだけの姿勢もポーズの一つ
ヨガ「アーサナ」といえば、一般的にはアクロバティックで難しそうに見えるポーズを思い浮かべるかと思います。
しかし本来、「アーサナ」という言葉は、サンスクリット語の「アース:座る」に由来し、「座る場所」「坐法」「姿勢」を意味します。
つまり、アーサナとは「瞑想での座法」と言えるのです。
ヨガの正しい座り方とは?
瞑想のクラスに参加したり、ヨガの瞑想の写真などでは、「スカーサナ(蓮華座)」をしている人をよく見かけます。
しかし、瞑想をするための座り方は決まっていません。
ヨガの根本経典である「ヨーガ・スートラ」第2章46節では、アーサナの定義(坐法・姿勢)を、次のように説明しています。
アーサナは安定(スティラ)していて なおかつ心地よい(スカム)ところでなければならない
ここで言われる「スティラ」とは、「静止・安定している状態」、「スカム」とは「楽・快適な状態」を意味します。
つまり、ヨガでの座り方は、
・背筋はまっすぐに伸ばす
・身体はぐらつくことのない堅固さがある
・身体の痛みを感じず長時間、楽で快適に座る
これらが正しいアーサナの姿勢と言えるのです。
もし1分しか続けられないような姿勢では、アーサナは長続きしません。
ましてや瞑想(ディヤーナ)の実践は、難しいでしょう。
床に座る事が難しく感じる場合はヨガプロップなど使って楽に座る方法を選びましょう。
さらに座法を快適にできるための準備として、日頃から身体を動かすアーサナ(ポーズ)で身体を強化、そして柔軟性を鍛えていくことも大切といえるでしょう。
瞑想の基本の座り方とやり方
瞑想は座らなければならないという決まりはありませんが、基本的には座位が推奨されています。
中でも、4つの基本の座り方(アーサナ)が、より瞑想に入りやすいと言われています。
① パドマ・アーサナ(蓮華座Padmasana)/アルダ・パドマアーサナ(半分の蓮華座Ardha Padmasana)
② ヴァジュラ・アーサナ(金剛座・正座Vajrasana)
③ スカ・アーサナ(楽坐・胡坐あぐらSukhasana)
④ シッダ・アーサナ(達人坐Siddhasana)
座り方にも様々な形がありますが、その中でも一番長時間座れそうな体勢を選ぶのが良いでしょう。
時間や場所は、自分の落ち着けるタイミング、そして一番くつろげる場所を選びましょう。
中でも①の蓮華座は一番難しいポーズになり、上級者向けになります。
蓮華座が慣れてない方は無理のない楽な座り方から始めていきましょう。
① パドマ・アーサナ(蓮華座/結跏趺坐)
ブッダの基本形は、両足を組んで腿にのせる結跏趺坐(蓮華坐)、パドマ・アーサナ(サンスクリット語)です。
足首・膝・股関節をはじめとした下肢の関節の柔軟性が求められる座り方です。
そのため、普段から蓮華座の姿勢に慣れていないと、足を組むのが難しいと感じる場合も多いでしょう。
無理に押し込むようにしてポーズをとると、怪我の恐れがあるため注意します。
<パドマ・アーサナのやり方>
1)右膝を曲げ、鼠径部近く左太腿にのせます。(左右どちらが先でもOK)
2)左足も右太腿にのせます。
3)両足裏は天井に向けます。
4)土台を安定させ、背筋はまっすぐに伸ばしましょう。
パドマ・アーサナのように、両足を組むことが難しい場合は、半分の蓮華座から始めるのがおすすめです。
アルダ・パドマアーサナの「アルダ」は「半分、途中」を意味する言葉で、蓮華座で保持することができない場合などに実施するとよいとされます。
<アルダ・パドマアーサナのやり方>
1)左膝を足を折りたたみます。(左右どちらが先でもOK)
2)右足を腹部の近く右ふとももの上にのせます。
3)土台を安定させ、背筋はまっすぐに伸ばしましょう。
<プロップスを使った軽減のやり方>
股関節が痛む場合は、お尻の下にブロックを置き、股関節と膝を同じ高さにするか、軽く膝より股関節を高めにすると良いでしょう。
片足だけが床から浮く場合も、浮いた膝の下にブロックを置くことで安定します。
背筋を無理なく伸ばし、呼吸が自然にできる姿勢を目指します。
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② ヴァジュラ・アーサナ(金剛座・正座)
「正座」は、日本の伝統的な座法であり、僧侶が仏様を拝む場合の一般的な座り方として知られています。
堅個でしっかりとした座り方になることで、力強い身体の基盤になると言われています。
通常、食後すぐに瞑想に取り組むと、エネルギーが消化に使われ眠くなりやすいため、食後すぐの瞑想は控えた方が良いとされています。
しかし、正座の姿勢は食後すぐでも実行できる唯一のアーサナと言われています。
<ヴァジュラ・アーサナのやり方>
1)踵の上に殿部を置いて座り、ふくらはぎの上に太ももがのるようにします。
2)膝の上に手を置き、首を長く、背骨から頭が一直線上になるよう背筋を伸ばします。
3)少しおヘソを引っ込めるように腹部に力をいれ、殿部と踵を離すよう大腿部の力を入れ背骨を安定させましょう。
4)土台を安定させ、背筋はまっすぐに伸ばします。
<プロップスを使った軽減のやり方>
お尻の下にブロックを置き、足で挟むようにしましょう。
膝への負担が減り、さらに背筋も伸ばしやすくなります。
③ スカ・アーサナ(楽坐・胡坐あぐら)
坐法の中で一番心地良く、初心者でも取り組みやすい坐法です。
スカとは「楽な、心地よい、容易な」という意味をもち、心地よく足を交差した座り方になります。
<スカ・アーサナのやり方>
シンプルに「楽に座れるあぐら座」をとりましょう。
足首は重ねず、前後になるように足を置きます。
必要に応じてヨガブロック、ボルスター、またはブランケットに腰掛けるように高さを作ると、骨盤が床に対して垂直になりやすく、背筋が伸びるため楽に座れます。
④ シッダーサナ(達人坐)
シッダは、「達人、達成、完成」を意味します。
シッダーサナは、セクシュアリティ・官能性・霊的成長のエネルギーを制御するために使用されると言われています。
<シッダーサナのやり方>〜男性の場合〜
1)片足の踵を生殖器と肛門との間に当てます。
2)逆の足を折りたたみ、上の足つま先を下の脚の腿とふくらはぎの間にしまい込むようにします。
3)背骨を伸ばします。
4)土台を安定させ、背筋はまっすぐに伸ばしましょう。
<シッダーサナのやり方>〜女性の場合〜
女性の場合は、両方のかかとを少しずらして鼠径部にあてる「シッダヨーニアーサナ:Siddha Yoni Asana」を行うのが良いとされています。
プロップスを利用することが長時間座るコツ
長時間座っておくことが苦痛に感じる場合は、ブロックやブランケット、ボルスターなどを使いましょう。
骨盤底の2点を感じられる、程よい位置に体幹を起こし、背筋をしっかりと伸ばし、頭頂は天井の方向へ伸ばすように姿勢を正して座ることがポイントです。
特に腰やハムストリングが硬い方や、あまりにもリラックスをしすぎると骨盤が後ろに倒れ背中が丸くなってくることがあります。
背筋を起こして座るためには、必要に応じて道具を柔軟に取り入れることが大切です。
時間をかければ背骨を垂直に起こすことができるようになり、プロップスの数を減らすことができるでしょう。
座法を快適にできるための準備として日頃から体を動かすアーサナ(ポーズ)で身体をメンテナンスしていきましょう。
楽な座り方で瞑想に取り組んでみよう
瞑想は、年齢問わずに今日から、誰でも始めることができます。
スカーサナ(胡座座)やパドマ・アーサナ(蓮華座)など、瞑想でよく用いられる座り方がありますが、楽に座って瞑想に取り組める姿勢から初めて見ましょう。
今回紹介した基本の4つの座り方は共通して、瞑想に没頭できるように、堅固で快適に座ることがポイントです。
正しい姿勢になる事で、瞑想の効果を最大にすることが期待できます。
長時間楽に座っていられるようにするためには、プロップスを利用したり、日頃から身体を動かすアーサナで筋力・忍耐力・柔軟性を鍛えていくことも大切になります。
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監修者
SUN REI
日本のみならず10年間の海外留学でグローバルにヨガを経験する。ラジオやAppのヨガモデルなどヨガに関する様々な経験を経てヨガインストラクター、海外のヨガスクール「It’s Yoga Satellite」Ricardo講師のアシスタントと日本と海外の掛け橋役オーガナイザーとして活動するヨガの専門家。長期に渡る海外在住で培った経験をもとに海外のヨガに関する情報を発信している。
reiyoga.weebly.com
[保有資格]
・アシュタンガ指導者認定証取得 IYCインターナショナルヨガセンター
・100hr RocketYoga 指導者認定書取得「It’s Yoga Satellite」
・200hr RYS ashtanga vinyasa base 「It’s Yoga Satellite」
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