- ダイエット・糖質制限
ダイエットに筋トレと有酸素運動はどっちが効果的?
2020年06月09日更新
この記事のポイント
・筋肉をもっとも効率よく増やすのは筋トレ
・アフターバーン効果により、筋トレ後もしばらく脂肪燃焼しつづける
・筋トレには糖質代謝を改善する効果がある
・活動代謝をUPして消費カロリーを稼ぐなら有酸素運動
・無酸素運動+有酸素運動をミックスさせたHIITはダイエットにおすすめ
・食事の摂取は運動の消費より手軽なため、結局ダイエットには食事改善が大前提
目次
筋トレと有酸素運動はどっちが効果的?
ダイエットのためにエクササイズをする際、「筋トレ(無酸素運動)」と「有酸素運動」はどちらが痩せるの?という疑問をよく耳にします。
効果的にダイエットを行うためには、運動による身体の脂肪燃焼やカロリー消費の仕組みを理解しておくことが大切です。
有酸素運動とは、ウォーキングやジョギング、水泳など体内に酸素を取り入れながら長時間かけてゆっくりとおこなう運動です。主に遅筋を使います。
一方、筋トレなどの無酸素運動は、序盤は酸素を取り入れず短時間で強い負荷をかけていく運動です。主に速筋を使います。
筋トレ(無酸素運動)によるダイエット効果
筋肉をもっとも効率よく増やすのは筋トレです。
筋肉量が増えることにより基礎代謝が上がると、その分脂肪は燃えやすくなります。しかし、基礎代謝が上がるほどの筋肉量の増加には時間がかかります。さらにいえば筋トレの消費カロリーは、有酸素運動と比べると少ないのです。
では、筋トレではダイエット効果は見込めないのでしょうか?
いえ、そうではありません。
筋トレには、筋肉量を増やす以外にも「アフターバーン効果」が見込めます。
アフターバーン効果とは、運動後に体をリカバリーする際にもカロリーを消費するメカニズムのことで、筋トレ後、長時間に渡って消費カロリーが大きくなるという研究結果があります。(20時間〜40時間など、かなり長く持続します)
高強度の筋トレをしたあと、1日中ポカポカとしている感じが残っている経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
また、同じ1kgの筋肉と脂肪を見比べると脂肪の方が大きく見えるため、ダイエットでは筋トレをして筋肉を増やし、脂肪を減らしていくことは理にかなっていると言えます。
特に、筋肉量が少ない、何度もダイエットとリバウンドを繰り返してきた、食事改善や有酸素運動だけでは効果が出にくいなどのほとんどの方は、糖質代謝が落ちている可能性が高いです。
そのため糖質を取り込み→燃やす、を繰り返すことで、糖質代謝UPも見込めます。
ダイエットにおける筋トレの目的は、基礎代謝UPや消費kcalのUPだけでなく、糖を燃焼しやすい体質に根本的に改善するという発想も必要です。
有酸素運動によるダイエット効果
有酸素運動の消費エネルギー量は、筋トレと比べると多くなります。そのためダイエットに必須とも言える「活動時代謝量」をUPさせるのには、有酸素運動がもっとも効果的です。
乳酸閾値レベルまでの強度の運動でなくても筋肉は糖を取り込むので、筋肉にかける負担を小さくしてたくさん動く有酸素運動は、熱産生が大きく消費kcalを増やすにはおすすめです。
ただし、運動自体に慣れてくると省エネモードになり、エネルギーを消費しにくくなってきます。
厚生労働省でも目安になっている1日7,000〜8,000歩は最低でも動くべきですし、できれば1万歩くらいは動きたいところです。しかしそれにプラスして毎日1時間の有酸素運動をするのであれば、筋トレを取り入れた方が効率が良いと言えるでしょう。
ダイエットにはHIITがおすすめ
HIIT(High Intensity Interval Training)は、ダイエットに取り入れると良いおすすめのトレーニングです。
HIITは高負荷な筋力トレーニングと休憩を繰り返す高強度インターバルトレーニング休憩を繰り返す高強度インターバルトレーニングのことをいいます。
HIITは、適切な呼吸で酸素をとりこみつつ、筋肉へも十分な負荷をかけていくため、アフターバーンも見込めます。
無酸素運動(筋肉への負荷)+有酸素運動(エネルギー消費量)の良さをミックスしたトレーニングともいえます。
有酸素運動と筋トレの順番
筋トレにも有酸素運動にもダイエットに効果はあると言えますが、せっかくの運動効果を最大限にするために、その時間の割合や頻度などの組み合わせがポイントになります。
有酸素運動と筋トレの順番は、筋トレの後に有酸素運動をするのが、体脂肪燃焼に効果的だと言われています。
成長ホルモンの分泌に加え、筋トレにより糖質の分解が始まり、その後有酸素運動により脂肪の分解がより促進されるためです。
また筋トレは負荷やフォームが大切になってくるので、有酸素運動で疲労がたまった状態で筋トレをすることは集中力も欠くためおすすめできません。
ダイエットには、有酸素運動か筋トレかではなく、無酸素運動(筋トレ)で糖質を一気に燃焼し、有酸素運動で脂肪燃焼をする両方を適度に取り入れるのが良いでしょう。
しかし、有酸素運動と筋トレのどちらも組み合わせてダイエットを行うなら、有酸素運動の筋肉を分解する作用は考慮したいポイントです。
有酸素運動をおこなうと、筋肉中のアミノ酸もエネルギーとして利用します。
空腹時の運動は、確かに脂肪を分解しますが、1日の栄養摂取量が極端に少ない場合、身体は延命のために筋肉の分解も起こします。
筋肉太りをしているから脂肪と共に筋肉も落としたいという方以外で、筋肉の適度につけつつダイエットをしたいという方は、筋トレ後、プロテインドリンクを摂取して有酸素運動に入るくらいがちょうどよいでしょう。
ダイエット成功には運動と食事の両方が大切
ダイエットに成功させるには、運動だけでなく食事も大切な要素です。
筋トレによって基礎代謝が上がっても、そのカロリーは摂取する食事によってはすぐに帳消しになってしまいます。
消費エネルギーは①基礎代謝(※8)+②生活活動代謝(※9)+③食事誘導性熱産生(※10)の合計のことです。
①基礎代謝:②生活活動代謝:③食事誘導性熱産生=約6:3:1の割合です。
つまり、1日2,000kcal摂取した場合の消費エネルギーは、①は1,200kcal 、②は600kcal、③は200kcalになります。
また、消化によるエネルギー消費(食事誘導性熱産生)は栄養素によって異なり、たんぱく質は30%、糖質は6%、脂質は4%のカロリーが消費されると言われています。
食べないともちろん代謝は下がりますし、たんぱく質を多めに取った食事にした方が代謝は上がるといえます。
ここで意識すべきなのは、どの消費カロリーを増やしやすいかです。
①基礎代謝は劇的に上がるものではありません。③食事誘導性熱産生の影響は全体の10%なので微々たるものです。
つまり②生活活動代謝は運動量増やすことなので、消費カロリーを1番増やしやすい部分といえます。
ただ、ウォーキングで100kcal消費するのには30分もかかるのに、100kcal摂取するのはバナナを一本食べるだけでも摂取できてしまいます。
ダイエットにおいて、いかに食事が大切かがわかりますね。
運動のやり方と食事の両方の正しい知識で、効果的にダイエットを行いましょう。
[参考ブログ記事]
ダイエットのやり方がわからない人必見!効果的に痩せるおすすめの方法全部教えます!
BMIとは?体脂肪を減らすにはダイエットより筋トレと正しい食事が効果的
[ダイエット・ボディメイクのスペシャリストを目指す!]
ダイエット×ボディメイクトレーナー養成講座(準資格取得講座)
監修者
山川和樹
フリーパーソナルトレーナー活動を経たのち起業。
「カラダメンテ」「カラダメンテ養成スクール」「ヨガステ」「資格のマナビバ」の4ブランドを立ち上げる。
会社経営する傍ら、プロボクサーとして東洋太平洋・日本王者、フィリピン王者とも4度戦った。
”起業”と”プロボクサー”二足わらじの経験から、多様な働き方を推奨し、アスリートのセカンドキャリア支援活動にも力を入れる。
海外や日本全国で資格関連の講師活動や講演、ヘルスケアアプリ開発アドバイザー、書籍・雑誌の監修、TV・インターネットTVなど、メディア出演多数。
[経歴]
・株式会社メイド・イン・ジャパン代表取締役
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)理事
[保有資格]
・IBMA認定パーソナルストレッチマスタートレーナー
・IBMA認定ピラティスマスターインストラクター
・加圧国際大学認定KAATSUスペシャルインストラクター
・米国ISNF認定サプリメントアドバイザー
[Twitter]@kazukazeymkw
[note]note.mu/kazukaze
[ブログ]ameblo.jp/kazukaze/
[Instagram]@kazukaze
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会社経営する傍ら、プロボクサーとして東洋太平洋・日本王者、フィリピン王者とも4度戦った。
”起業”と”プロボクサー”二足わらじの経験から、多様な働き方を推奨し、アスリートのセカンドキャリア支援活動にも力を入れる。
海外や日本全国で資格関連の講師活動や講演、ヘルスケアアプリ開発アドバイザー、書籍・雑誌の監修、TV・インターネットTVなど、メディア出演多数。
[経歴]
・株式会社メイド・イン・ジャパン代表取締役
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[保有資格]
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・IBMA認定ピラティスマスターインストラクター
・加圧国際大学認定KAATSUスペシャルインストラクター
・米国ISNF認定サプリメントアドバイザー
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