- ピラティス
ピラティスの歴史〜起源とピラティス氏の名言から知る理念〜
2019年09月25日更新
この記事のポイント
・ドイツ生まれのピラティス氏により開発された
・第一次世界大戦中に兵士の回復のために使われたメソッドが原型
・身体と精神の健康的なバランスが大切だと考えられた
・アメリカでダンサーを中心に広まり、世界でアスリートやリハビリにも取り入れられるようになった
ピラティス氏とはどんな人?
病弱な幼少期
ピラティスは、創始者であるドイツ人のジョセフ・ピラティス氏の名前に由来するコンディショニング法の1つです。
1883年に生まれたピラティス氏は、幼少時はリウマチ熱や喘息、くる病に悩まされ、呼吸器系が弱く病弱でした。
病弱な自分の身体にコンプレックスを持っていたため、ヨガやダンス・体操・ボクシング・武術など様々な運動やスポーツの要素を組み合わせ、独自のエクササイズを開発して自己鍛錬に励んだといわれています。
このエクササイズを発展させたものが、後のピラティスの原型です。
その後、自身でトレーニングの成果により、ボクサー顔負けの鍛えられた身体となりました。
第一次世界大戦
第一次世界大戦時、既に強靭な身体となり、ボクサーや、サーカスのパフォーマンスをしたり、護衛術のトレーナーも経験していたピラティス氏は、捕虜として拘留され、マン島の病院で看護助手のようなかたちで、病棟勤務員として負傷兵のサポートに従事するようになります。
ケガをし、寝たきりになってしまった仲間達のために、自身が編み出したエクササイズをリハビリに応用できないかと考え、研究を重ねてエクササイズの改良に取り組み、考案し、指導したことが現在のピラティスの始まりといわれています。
負傷した人が寝たままでもトレーニングを効果的に行う方法を考え、当時使っていたベッドのマットを外してトレーニングに利用したのもこの頃です。
これが現在のピラティスマシンのリフォーマーの始まりだと言われています。
現在のピラティスメソッドに繋がるオリジナルエクササイズは、この時期に体系化されました。
渡米
その後、ピラティス氏は完成したピラティスメソッドをかかえ、第一次世界大戦後、1923年に渡米し、マンハッタンにピラティススタジオを開設します。
このスタジオは世界的に有名なダンサーのスタジオだった為、ジョージ・バランシンやマーサ・グラハムなど、多くのダンサーがピラティスの元で学び、身体を痛めたダンサーたちが殺到し、ピラティスメソッドが広まっていきました。
コントロロジーとは
ピラティス氏はこのスタジオから「コントロロジー」という概念を発信し続けました。
「control」(コントロール)と「logy」(学問)を合わせた造語です。
身体をマインドで正確にコントロールできる整った身体が理想的だと考えていたのです。
ピラティス氏は多くのダンサーの信頼を得て、スポーツ医学の分野で有名な整形外科医にまで認められるようになり、ダンサーやスポーツ選手を中心にピラティスを普及させました。
現在はピラティスのメソッドはダンサーやフィットネス業界だけでなく、リハビリなどの医療現場や、シニア向けの施設などでも取り入れられています。
ピラティス氏の名言
10回やったら違いを感じ、20回やったら違いが目に見え、30回やったらまったく別の身体にうまれかわるでしょう。
You will feel better in ten sessions, look better in twenty sessions, and have a completely new body in thirty sessions.
ピラティスの考案者であるジョセフ・ピラティス氏の残した言葉です。
ピラティスは身体とマインド、そして精神を完成させる。
Pilates is complete coordination of body, mind and spirit.
彼は著書「YOUR HEALTH」「Return to Life」でも、実践のエクササイズの説明以外にも、彼の考え方などを執筆しています。
ピラティスはヨガと比較して精神的な部分よりも身体的部分へのメリットを多く語られますが、ピラティス氏は身体とマインドの両方の健康的なバランスを説いていました。
ピラティスとヨガの違いは?
ピラティスはドイツで戦時中の負傷兵のリハビリのために開発されたものであり、心身のバランスをよくするトレーニング要素が強いのが特徴です。
身体を効率的に鍛え、回復や強化をすることができます。
ヨガは古代インドで修行僧の瞑想のために始まった瞑想を目的としたものであり、現在もリラクゼーションなどの精神的要素が大きいのが特徴です。
リラックスしながら心身共にメリットが得られます。
[参考ブログ記事]
ヨガとピラティスの違いとは?ダイエットや腰痛にはどっちが効果的?
ピラティスのこれから
そして現在、世界のピラティス人口は1000万人以上と言われています。
日本にも数多くのスタジオがあり、多くの方がピラティスを取り入れています。
日本では、ヨガほど普及はしていませんが、理学療法とピラティスを融合させたスタジオ等も増えており、リハビリ等にも効果を発揮し、徐々に普及しつつあります。
前述の通り、ピラティスは、リハビリテーション・プログラムとして開発された経緯を持っているため、筋力や身体の柔軟性に関係なく行えることが強みです。
怪我のリハビリで行いたい方、運動不足の方、筋力の強化が必要なダンサーやプロアスリートまで、ピラティスはどんな方にも無理なく行えるエクササイズです。
確実な効果と継続のしやすさを両立しているピラティスは、今後、高齢社会への応用も期待されていくでしょう。
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[参考ブログ記事]
ピラティスの効果・効能
ピラティスレッスン用語のまとめ
監修者
こまり
体育短大卒業後、某大手テーマパークにてショーやパレード、ツアーダンサーを勤める。
舞台・CM・TV・チアガール等を経験し、現在は「カラダメンテ養成スクール」にてピラティス、ヨガインストラクター資格スクール講師を務めながら、劇団の振り付け指導や監修なども行うヨガ、ピラティスの専門家。
[保有資格]
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ヨガマスターインストラクター
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ピラティスマスターインストラクター
・AEAJ(日本アロマ環境協会)認定アロマテラピーアドバイザー
・内閣府認証NPO法人国際セラピスト協会認定トラディショナルバリニーズセラピスト
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こまり
体育短大卒業後、某大手テーマパークにてショーやパレード、ツアーダンサーを勤める。
舞台・CM・TV・チアガール等を経験し、現在は「カラダメンテ養成スクール」にてピラティス、ヨガインストラクター資格スクール講師を務めながら、劇団の振り付け指導や監修なども行うヨガ、ピラティスの専門家。
[保有資格]
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ヨガマスターインストラクター
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ピラティスマスターインストラクター
・AEAJ(日本アロマ環境協会)認定アロマテラピーアドバイザー
・内閣府認証NPO法人国際セラピスト協会認定トラディショナルバリニーズセラピスト