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マントラとは?ヨガでオームやシャンティを唱える意味

ヨガのマントラに使うチベティアンボール

2019年06月03日更新

この記事のポイント

・ヨガの「オーム(OM・AUM)」は、ヨガの祈りや呪文と言われる「マントラ」のうちの一つ。
・オームは「a」「u」「m」の3つの音「ア」「ウ」「ン」から成り、「過去」「現在」「未来」を表すと言われる。
チャンティングはマントラにリズムをつけたもの。
・「シャンティ」は「祈り・平和」などを意味し、3回唱えることの理由は諸説ある。

ヨガの「オーム」は一番短くて身近なマントラ

ヨガレッスンの始めや終わりにみんなで唱える「OM」「AUM」(オーム)。
ヨガに触れたことがある方の中には、一度は聞いたことや唱えたことがあるかもしれません。
このオームは短いながらも、パワフルなバイブレーションとなり、発声すると、お腹から鼻の奥を通って頭へという順に響いてくるのがわかります。
そのナチュラルな振動に、心も体も深い癒しを得ると言われています。

マントラとは、祈り・真言・呪文のことです。
インドの古代宗教では神々に願い事を叶えてもらうために、神々に讃える賛歌として唱えられてきました。
その賛歌の背後には、神秘的な力が存在し、その力によって願い事は叶うと考えられていました。
世界中の文明の中に言葉の持つ不思議な力を重視する現象は見られますが、インドではそれが顕著で、現在までその伝統が広く残っています。

「マントラ」の語源は、サンスクリット語の2つの言葉から成り立っています。
「マン」は考えること、「トラ」は現象的世界の束縛やネガティヴな思考パターンから身を守ること、あるいは解放することを意味します。――『スワミ・シヴァナンダの瞑想をきわめる』(産調出版)より

オームとは?

そのマントラの中でも最も崇高だと言われているオーム
オームは、「a」「u」「m」の3つの音「ア」「ウ」「ン」から成り、3つの意識を表現しています。
「ア」が起きている状態
「ウ」が夢見ている状態
「ン」が深く眠っている状態
です。
また、3つの音は時間の段階も意味します。
「ア」が誕生
「ウ」が維持
「ン」が破壊
それはまた、過去・現在・未来とも言われています。

誕生、維持、破壊の3つは、ヒンドゥー教3柱の神が司ると言われてます。
シヴァ、ヴィシュヌなどの神の名前は聞いたことありませんか?
音は3つに分類され、創造神(ブラフマー)、保護神(ヴィシュヌ)、破壊神(ルドラ、シヴァ)を表すとも言われています。
また日本神道の祝詞や仏教の真言の「オン」などもオームに由来し、キリスト教の「アーメン」やイスラムの「アミン」の語源も同じとされています。

他にもまだまだあるマントラ

チャンティング」と言って、マントラにメロディーをつけて歌うようにしたり、神々への賛歌を歌うようにして、今もなおたくさんのマントラが使われています。
ガヤトリーマントラをはじめとした、インドで古来から伝わるマントラの数々は、さまざまなメロディーラインにのせて歌われます。
またヨガの練習に入る前後に必ず行うためのインドの伝統的なマントラもあります。
教師と生徒が実り多き学びを願う、平和と浄化のチャンティングからスタートし、そして練習を終えたあとの感謝のチャンティングを行います。
音を聞くと、魂が浄化されて魂の曇りが晴れたのがわかるでしょう。

癒しのマントラ「シャンティ・マントラ」

クラスでもよく使われる「shanti mantra」(シャンティ・マントラ)をご紹介します。

Om Saha Navavatu, Saha Nau Bhunaktu オーム・サハ・ナーヴァヴァトゥ,サハ・ナゥ・ブナクトゥ
Saha Viryam Karavavahai サハ・ヴィールャム・カラヴァーヴァハイ
Tejasvinavadhitamastu Ma Vidvishavahai テージャスウィナーヴァディータマストゥ・マー・ヴィッドヴィシャーヴァハィー
Om Shanti Shanti Shantih オーム・シャンティ・シャンティ・シャンティヒ

<マントラの意味>
どうか、私たちが守られますように。 私たちが教えを理解し、吸収できる容量と賢さを養いますように。
学んだことが、輝きとなりますように。
そして私たちを智慧で満たし、 互いに誤解や諍い、両者を別つものがありませんように。
穏やかに学ぶべきことを学んでゆけますように。 自分自身と、その周りと、世界からもたらされる様々な障害がありませんように。
平和に穏やかに、調和がもたらされますように。

シャンティ」はサンスクリット語で平穏、平和、寂静、心の安らぎを意味します。
マントラの最後にシャンティを3回必ず唱えます。

「シャンティ」を3回唱える理由

3回の理由は諸説あります。

私が幸せであるように。
私の周りが幸せであるように。
生きるもの全てが幸せであるように。

との願いから3回唱えるというものと、

自分自身の肉体や感情(人間界:痛み、病気、無気力など)、
自分をとりまく外側の世界(自然界:自然、動物、他人など)、
スピリチュアルな世界(霊界:霊的なもの、神々など)の3つの世界を清めていくという意味があります。

〝シャンティ・マントラ”は、短いマントラですがとても癒しの深いマントラです。

まとめ

マントラとは、祈り・真言・呪文のことをさす言葉です。
オームは、3つの意識(起きている状態、夢見ている状態、深く眠っている状態)と3つの音(誕生・維持・破壊)で成り立ち、過去・現在・未来を表しています。
「シャンティ」はサンスクリット語で平穏・平和・寂静・心の安らぎを意味し、諸説ある3つの事象への感謝と平和を祈って3回唱えられます。

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[参考ブログ記事]
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瞑想への入り口となるヨガポーズ「安楽座(スカーサナ)」とは?
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この記事の著者
naoco

監修者

naoco

複数のヨガスタジオ・スクール等の立ち上げに参画し、フリーランスヨガインストラクターとして独立。
ヨガ資格者養成講師として全国各地にヨガインストラクターを多数輩出しているヨガの専門家。
自身のヨガスタジオ「ナディーンヨガ」を主宰している。

[保有資格]
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ヨガマスターインストラクター
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ピラティスマスターインストラクター
・骨盤調整ヨガTT修了


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複数のヨガスタジオ・スクール等の立ち上げに参画し、フリーランスヨガインストラクターとして独立。
ヨガ資格者養成講師として全国各地にヨガインストラクターを多数輩出しているヨガの専門家。
自身のヨガスタジオ「ナディーンヨガ」を主宰している。

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・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ヨガマスターインストラクター
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ピラティスマスターインストラクター
・骨盤調整ヨガTT修了


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