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ヨガの「安楽座(スカーサナ)」とは?正しいやり方とできない原因別の軽減法
2019年07月08日更新
この記事のポイント
・安楽座は胡座と同じ座り方であり、集中力アップやリラックス効果が期待できる
・やり方のコツは股関節が硬い場合はブロックやブランケットの上に座るか、ひざ下に置いて軽減する
・骨盤が後傾しないように上半身を上に伸ばすことで美しい姿勢で座ることができる
目次
安楽座(スカーサナ)とは?
スカーサナとは、サンスクリット語で「スカ」は「楽な、喜び、安楽」という意味があります。
つまり、「楽に座って瞑想や呼吸を整えられるポーズ」としてヨガでもよく使われます。
瞑想的な状態を導き出し、心の内に潜む大きな喜びを明らかにしながら、意識を内側の奥深いところに引き込むパワーをもったヨガのポーズと言われています。
胡座(あぐら)との違いは?
サンスクリット語の「スカ」が「楽」という意味があることから「安楽座」とヨガのレッスンでは言われることが多いですが、日本人の生活に馴染みのある胡座(あぐら)と同じ座り方です。
股関節が硬い方は特に、この安楽座や胡座ができない、長時間同じポーズで座っていると違和感を感じるという方も多いのではないでしょうか。
1,000年もの間、世界中の人々が安楽座のような足をクロスした姿勢で床の上に座ってきました。
しかし近年、私たちは椅子に座ることに慣れてきています。
「楽」な座り方が変わりつつあるのです。
しかし、椅子に座った状態ですと、背もたれに寄りかかることになり、身体の中心部分が沈み、腹筋と背筋が弱くなってしまいます。
いざ床に座ろうとしても、股関節が硬かったり、膝を怪我していたり、腰痛があったりする方は特に、”まっすぐな姿勢で座ること”が難しいでしょう。
安楽座は、ただ座っているだけのように見えますが、その効果は多くあります。
効果やメリット、適切なプラクティスやサポートを用いていく方法を紹介します。
安楽座(スカーサナ)の効果・効能
・リラックス効果
・集中力を高める
・背中の強化
・体幹を強化し、姿勢改善
・膝と足首の柔軟性アップ
安楽座のポーズは、股関節や足首が柔軟でなければ長時間座っていると苦痛に感じるでしょう。
まずは少しずつ無理なく時間を長くし、集中力を高めると瞑想効果も期待できます。
呼吸にも意識が向きやすく、リラックス効果など心身両方へのメリットがあると言われています。
安楽座(スカーサナ)の正しいやり方・座り方
① 足を前にして座り、すねを交差させます。
② 両膝を広げてそれぞれの足を反対側の膝の下に入れて身体の前でクロスさせます。
③ 背骨をまっすぐに引き上げ、胸を開きながら、足をリラックスさせましょう。
④ 坐骨に均等に体重をかけて、骨盤の真上で両肩のバランスをとり、頭を背骨の上に置くようにします。
胡座の組み方は左右両方行いましょう。
左右の股関節の硬さの違いなどに気づくはずです。
<ポイント>
背骨をまっすぐに伸ばすためには、まずポーズの土台となる骨盤部分をしっかりと安定させなくてはなりません。
座った時に、腰が丸まってないでしょうか?
反対に、腰が反れて前に重心がかかりすぎていないでしょうか?
正しく座るために、仙骨部分は内側に入り、お腹が引き上がり、骨盤の位置を定めながら、坐骨の中心でバランスを感じるようにしましょう。
膝が地面につかない・股関節が痛む場合は?
股関節が硬く、膝を左右に広げると痛む場合は、左右の膝の下にブラケットやブロックをおきましょう。
無理なく長く楽に座り、心身を落ち着けることが大きな目的のポーズです。
また、畳んだブランケットの上に座って、骨盤の位置を高くすることも効果的です。
腰にかかる負担も軽減され、上半身とコアに力が入りやすくなり安定します。
上半身の使い方のポイント
ポーズの土台が安定したら、上半身にも意識を向けましょう。
まず楽な呼吸をサポートするように、胸の上部を開くようにしてみましょう。
両手を胸の前に重ねておき、鎖骨を開くような動作をします。
もう一つは、体側を長く伸ばすことで、胸郭を開き、呼吸を深める助けになります。
両手の指を組んで、頭の上の方へ引き上げながら背骨を伸ばす動作をします。
肋骨の間の筋肉がストレッチされるのを感じましょう。腕を下ろした後もその体側の長さを保つようにしておきます。
また胸郭の後ろ部分の広がりも必要になるので、上半身を前に倒し、腕を伸ばした先に手のひらの下にブロックを置くような動作も効果的です。
胸郭全体が広がり、呼吸が深まるのを感じるはずです。
[ポーズ動画]※カラダメンテ養成スクール会員限定
安楽座(スカーサナ)
できない・辛い場合の軽減法
上で紹介した股関節の痛み以外にも、安楽座は全身を使ったポーズであるため、長く行なっていると様々な箇所に違和感を感じる場合があります。
できないと感じる原因別に対処法を試してみましょう。
① 骨盤をサポートする
ブランケットの枚数を増やして畳み、膝が股関節よりも下の位置に来るようにします。
鼠径部の圧迫も取り除きます。
② 膝の痛みを解放する
すねをクロスした後に、くるくると丸めたタオルなどを膝下にあてます。もしくは、ブランケットをすねの下に入れてサポートします。
③ 腰を楽にする
腰に疲れを感じるようならクッションで背中をサポートします。壁のそばで座りポーズを探求していきます。
④ 硬い肩をリラックスさせる
指を組み合わせ、腕を頭の上に伸ばします。これを数回繰り返し、首と肩の緊張を緩めます。
瞑想への入り口
スカ(sukha)は、「楽な」「心地よい」などの訳が一般的ではありますが、これには「幸せな」「楽しい」などの意味もあります。
自分の内に本来持っている喜びを思い起こすものです。
それは身体に安定を、呼吸に安楽と広がりを見出す時に感じる喜びです。
また、この心地よい感覚が瞑想への入り口でもあります。
レッスンの最初と最後にこの姿勢で座ることで、身体とマインドが活動的で気が散っている状態から意識が一点に向けられ集中した状態へと入っていきます。
さらに呼吸と身体の中を細かく見ていき、緊張を取り除きます。
このように、安楽座で心地よく座れるようになると身体の中で起きていることをキャッチできるようになり、余分な緊張を取り除いてリラックスすることができ、瞑想へと入りやすくなるのです。
[参考記事]
【動画あり】蓮華座(パドマーサナ)のやり方と効果。練習方法のコツを掴もう!
簡単にできる!ヨガ瞑想の方法
「ヨガで自律神経を整える」はホント?
チャクラ瞑想で効果的にチャクラを開く方法
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監修者
naoco
複数のヨガスタジオ・スクール等の立ち上げに参画し、フリーランスヨガインストラクターとして独立。
ヨガ資格者養成講師として全国各地にヨガインストラクターを多数輩出しているヨガの専門家。
自身のヨガスタジオ「ナディーンヨガ」を主宰している。
[保有資格]
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ヨガマスターインストラクター
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ピラティスマスターインストラクター
・骨盤調整ヨガTT修了
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naoco
複数のヨガスタジオ・スクール等の立ち上げに参画し、フリーランスヨガインストラクターとして独立。
ヨガ資格者養成講師として全国各地にヨガインストラクターを多数輩出しているヨガの専門家。
自身のヨガスタジオ「ナディーンヨガ」を主宰している。
[保有資格]
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ヨガマスターインストラクター
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ピラティスマスターインストラクター
・骨盤調整ヨガTT修了