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アーユルヴェーダの火のエネルギー「ピッタ」におすすめのヨガポーズは?

アーユルヴェーダのピッタの要素を抑えるヨガとは

2019年09月18日更新

この記事のポイント

・アーユルヴェーダは自然界や人間を、「風(ヴァータ)・火(ピッタ)・水(カパ)」という3つの要素に大きく分け、バランスが取れた状態を健康と考える。
・火のエネルギー、ピッタは、消化や代謝を司り、夏に増える要素。
・ピッタは増えすぎると感情的になることもある。

・天候や環境も3つの要素に影響を及ぼすとされ、体質だけでなく様々な環境にもアーユルヴェーダの知識を利用して心身を健康に保つことが期待できる。
・ピッタを抑えるにはヨガのねじりのポーズが効果的。

アーユルヴェーダとは

アーユルヴェーダは、古代のインドで生まれた伝統医学です。
食べ物やライフスタイルによる自然療法や予防医学の要素が強く、現代でも多く取り入れられている考え方の一つです。
アーユルヴェーダは自然界や人間を、「風(ヴァータ)・火(ピッタ)・水(カパ)」という3つの要素に大きく分けて考えます。
3つがバランスよく整った状態が健康であると言われています。

アーユルヴェーダは、どの要素が優勢に働いているかによってその人の体質を表し、人それぞれの体質に合ったライフスタイルや食生活を提案します。

火のエネルギー、ピッタの性質とは?

・整った目鼻立ち
・口調や眼光が鋭い
・勇気や大胆さがある
・怒りをためやすい
・皮膚がテカテカしている
・身体が熱くなりやすいなどの外見
・消化や新陳代謝が良い
・外界から情報を取り入れる視力や知性、その情報を消化のよさ

などが性質として特徴的です。

また、ピッタ(火のエネルギー)には「変換する力」があります。
その変換する力とは、代謝や消化のことです。
食べ物を吸収しやすくする形に変換する力が消化で、その取り込んだ食べ物を血や肉に変換する力が代謝です。
アーユルヴェーダでは、私たちの身体はピッタによって代謝や消化が促進されると考えます。

つまり、ピッタの要素が減ってしまうと、代謝が悪く消化吸収がうまくできない、むくみなどの原因になると考えられているのです。

アーユルヴェーダでは、夏から秋にかけて”ピッタ”と言われる、火のエネルギーが増える季節といわれています。
元から持っている性質の他に、季節によってもバランスを取るために注意しなければなりません。

ピッタが増えると怒りっぽくなる

熱が増えるようなことや、熱を増やすような食事もピッタ(火のエネルギー)を増幅させます。
アルコールや刺激の強い食事はピッタを増やしますので、今のような暑い季節、強い日差しの中でアルコールを摂取するのは当然の結果ですね。
また、怒りや悲しみ、恐怖などの心の動きもピッタを増やしますし、ピッタが増えれば怒りっぽくもなります。
これらを、うまく解消しないと悪循環に陥ってしまうのです。

他にもピッタが増えることで起きる症状は、体力が消耗するため、とても疲れやすくなったり、皮膚のほてりや発疹、口内炎、胃潰瘍などです。
また、下痢を起こしやすくなるとも言われるように、特に不調が出やすいのは消化器系疾患、そして皮膚疾患です。

いまもなお使えるピッタを抑える先人の知恵とは?

では、このピッタ(火のエネルギー)の乱れを整えるためにどうしたらよいでしょうか?
涼しい環境で過ごすことは、火の性質を高めないため効果的です。
しかし、身体を冷やしすぎたり、冷たいものを飲みすぎたりすると、水の性質が増えて消化の火を減らし、食欲が落ちる原因にもなります。
一番効果的なのは、冷たい性質を持っている氷砂糖や牛乳、甘い果実などを摂ることです。
他にも、渋味や苦味、甘味も有効です。
また、月の光を浴びたり、優しい音楽で心を落ち着かせることもおすすめです。

インドでは、秋の満月を浴びることでピッタを抑えていたと言われています。
今でいうお月見ですね。昔の人の知恵は、今でもこのように息づいています。

このように、ピッタが正常に保たれてくると、食欲がわき、美味しくご飯が食べられます。
内分泌系のホルモンバランスもコントロールしますので、いつも明るい気持ちでいられるのです。

[参考記事]
アーユルヴェーダでおすすめされる理想的な食事と運動とは?

ピッタにはヨガのねじりのポーズが効果的!

ピッタは、主にお腹周りの消化器官を支配しているエネルギーです。
イライラや体内の熱っぽさを感じた時には、お腹周りを刺激する「ねじりのポーズ」を多く行いクールダウンさせるのが効果的です。

片足ワニのポーズ(ジャタラ・パリヴァルタナーサナ)

 

捻った椅子のポーズ(パリブリッタウトゥカターサナ)

 

ねじった三角のポーズ(パリブリッタトリコナーサナ)

 

またイライラには、冷却呼吸(シータリープラーナヤーマ)と呼ばれる呼吸法もおすすめです。
下を丸めて口から息を吸い、吸いきったら体内に呼吸を充満させゆっくり鼻から息を吐いていきます。
口から吸う息は冷たく感じるので、冷たい空気を体内に入れ込むイメージをしながら行いましょう。

天候、環境も影響を及ぼすと考えられています

また、環境のもつエネルギーが私たちに与える影響は、とても強いと考えられています。
住む場所、過ごす環境によって知らず知らずのうちに影響を受けてしまっています。

よく晴れて風が強く吹く日は、ヴァータという風のエネルギーが増加します。
風によって、やや焦りやすく小走りになりがちになります。

逆に雨の日は、水のエネルギーであるカパが多くなります。
身体は重だるくなり、気持ちも浮かなくなりますね。

また、アスファルトが多く広がる都会では、地のエネルギーによる安定感が覆い隠されてしまうので、不安定な気持ちになりやすいのです。
殺伐とした気持ちになりやすく、孤独感も引き起こされやすくなります。逆に人が多すぎることから、言い争いが起こりやすくもなります。
朝のラッシュ時はとても良い例ですね。

3つの要素のバランスを常に保ち、心身を健康的に保つために、自身が持つ性質はもちろん、季節や天候によって、アーユルヴェーダの知識を取り入れてみるといいでしょう。

まとめ

・火のエネルギー、ピッタは、消化や代謝を司り、夏に増える要素。
・ピッタは増えすぎると感情的になることもある。
・天候や環境も3つの要素に影響を及ぼすとされ、体質だけでなく様々な環境にもアーユルヴェーダの知識を利用して心身を健康に保つことが期待できる
・ピッタを抑えるにはヨガのねじりのポーズが効果的

私たちは、無意識のうちに他からのエネルギーをたくさん受けています。
ピッタを増やしすぎないように、アーユルヴェーダの3つの要素をバランスよく保つために、ヨガの呼吸・瞑想を行い、心と身体を整えていきましょう。

[参考記事]
ヴァータを増やさないアーユルヴェーダ的な冬の過ごし方
ダイエットにも効果的!アーユルヴェーダ白湯の作り方

この記事の著者
naoco

監修者

naoco

複数のヨガスタジオ・スクール等の立ち上げに参画し、フリーランスヨガインストラクターとして独立。
ヨガ資格者養成講師として全国各地にヨガインストラクターを多数輩出しているヨガの専門家。
自身のヨガスタジオ「ナディーンヨガ」を主宰している。

[保有資格]
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ヨガマスターインストラクター
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ピラティスマスターインストラクター
・骨盤調整ヨガTT修了


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naoco

複数のヨガスタジオ・スクール等の立ち上げに参画し、フリーランスヨガインストラクターとして独立。
ヨガ資格者養成講師として全国各地にヨガインストラクターを多数輩出しているヨガの専門家。
自身のヨガスタジオ「ナディーンヨガ」を主宰している。

[保有資格]
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ヨガマスターインストラクター
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ピラティスマスターインストラクター
・骨盤調整ヨガTT修了


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