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ドリシュティとは?ポーズの目線がヨガ上達へのヒント!

女性の目元とドリシュティ

2019年07月08日更新

この記事のポイント

・ドリシュティとはヨガを行う時の目線、視線
・バランス感覚や集中力のアップなどの効果が期待できる
・特にアシュタンガヨガではドリシュティ(目線)もポーズの重要な要素
・主な種類は9つあり、それぞれのポーズによってドリシュティは変わる

ドリシュティとは?

ドリシュティ(drishti)とは、目線・視線という意味があります。

ヨガ(特にアシュタンガヨガ)では、ポーズを行う際のドリシュティも大切な要素の一つとされ、それぞれのポーズで目線も決められています。

私たちは普段から様々な情報をキャッチするために、目線は色んな方向へ動きます。
その結果、目の動きは脳の動きを活発させることになります。
そのため、脳の動きを静けさに持っていくには、その逆、”目線を動かさない”ことがコツです。
ドリシュティは、ヨガをしている時だけでなく、メディテーションをしている時にも重要な要素となるのです。

ここでは、ヨガ効果をアップするドリシュティの種類や効果を紹介します。

9つのドリシュティ

ヨガの練習は、以下9つの視点(nava drishti)があります。

① ナサグライ(Nasagre)は鼻先。
前屈(Uttanasana)やキャメルポーズ(Ustrasana)

② ブローマディヤ(Broomadhya / Naitrayohmadya)は、第3の目、眉間、アジュナチャクラ。(Ajna Chakra)
魚のポーズ(Matsyasana)やリバースウォリアーポーズ(Viparita Virabhadrasana)、座位メディテーションにも使います。

③ ハスタグライ(Hastagre)は手。
三角のポーズ(Trikonasana)やウッティタ・パールシュワコーナ・アーサナ(Utthita Parshvakonasana)

④⑤(左右)パールシュヴァ(Parshva)は、右側、右方遠く・左側、左方遠く。
頭の方向に沿って目線を揃えます。(上/下/垂直/etc)
アルダ マッチェンドラアサナ(Ardha Matsyendrasana)、マリーチャーアーサナ(Marichyasana)、バラドヴァージャ ・アーサナ(Bharadvajasana)

⑥ ウールドヴァ(Urdhva)またはアンタラ。(中間Antara)
場所は特定位置を示さないが、④⑤パールシュヴァと同じように”安定したその先”の視線。
椅子のポーズ(Utkatasana)やウォーリアーⅠ(Virabhadrasana I )

⑦ ナビ・チャクラ(NabhiChakra)とはおへそ。
魔法円(magic circle)とも例えられます。
ダウンドッグ(Adho Mukha Svanasasana)

⑧ アングシュタマディヤイ(Angushthamadhye)とは親指。
ウールドヴァハスターサナ(Urdhva Hastasana)の時、上方を見ている状態。

⑨ パダヨラグライ(Padayoragre)もしくはパーダングシュタ(Padangushta)とはつま先。
座位の前屈(Paschimottanasana)やジャーヌ・シリシアーサナ(Janusirsasana)などの時。

ドリシュティの効果

集中力のアップ
ヨガの八支則にもあるダーラナ(dharana)、集中効果があります。
これは意識を特定の対象物に長時間留めておくことができ、心が集中すればするほど、一点に向かう大きなパワーが生まれる効果です。

② 五感の制御
プラティアーハーラ(pratyahara)、五感の制御の効果があります。
これもヨガの八支則の一つであり、五感を受け入れながらも手放せる、言わば物事にとらわれない心を生み出す効果です。

③ 呼吸とバンダ(bandha)をつなげる
安定した目線は、呼吸とバンダ(bandha)をつなげるキューピットの様な役割です。
呼吸とバンダが繋がれば力強いアーサナを最小限の力ですることが出来ます。

④ バランス感覚のアップ
目線を安定することによって心のバランス、ポーズのバランスが安定します。

⑤ ポーズの安定
正しいドリシュティをする事でポーズのアライメントが自然に整います。

⑥ リラックス効果、集中力のアップ
落ち着き、穏やかな心でのポーズは、内面から自分を観察する事ができ、それは時に冷静な判断力にも繋がります。

⑦ 心身の強化
ドリシュティの一点集中は、肉体的に強さを作りだせます。

太陽礼拝のポーズのドリシュティは?

ヨガを続けていると、「ドリシュティ」という言葉を聞く機会が多くあります。
アシュタンガヨガを練習している方は、ドリシュティ+呼吸+ポーズ+バンダを連動させて動いていくことが基本です。
ヨガの基本となる太陽礼拝(スーリア・ナマスカーラ)をドリシュティを加えて確認してみましょう。

(1) 山のポーズ(ターダーサナ)
ドリシュティ:鼻先
(2) 上向きの礼拝(ウールドヴァ・ハスタ・アーサナ)
ドリシュティ:親指
(3) 深い前屈のポーズ(ウッターナーサナ)
ドリシュティ:鼻先
(4) 半分の立位前屈(アルダ・ウッターナーサナ)
ドリシュティ:第3の目
(5) 四肢で支える杖のポーズ(チャトゥランガダンダーサナ)
ドリシュティ:鼻先
(6) 上向きの犬のポーズ(ウルドヴァ・ムカ・シュヴァナーサナァムカシュヴァーナーサナ)
ドリシュティ:第3の目
(7) 下を向いた犬のポーズ(アドームカシュヴァーナーサナ)
ドリシュティ:おへそ
(8) 半分の立位前屈(アルダ・ウッターナーサナ)
ドリシュティ:第3の目
(9) 深い前屈のポーズ(ウッターナーサナ)
ドリシュティ:鼻先
(10) 上向きの礼拝(ウールドヴァ・ハスタ・アーサナ)
ドリシュティ:親指
(11) 山のポーズ(ターダーサナ)
ドリシュティ:鼻先
※視点は固定しますが、対象を凝視するのではなく、視野は限りなく広げます

[参考ブログ記事]
【動画あり】ヨガ太陽礼拝のポーズとその効果とは?
なぜ、ヨガの太陽礼拝は108回なのか?

ドリシュティを瞑想で。トラタカ瞑想のやり方

ドリシュティはアーサナをとる時だけでなく、メディテーションにも活用します
目を開けて一点を集中して見つめる瞑想法をトラタカ(trataka)瞑想と言います。

ドリシュティを意識することにとても最適な訓練にもなりますのでぜひ試してみましょう。
この目を開けたトラタカは浄化法の1つであり、サンスクリット語で”凝視する”が語源となっています
結跏趺坐を組んで呼吸を見つめる瞑想に比べて簡単に瞑想状態を味わえるので、メディテーションを始めたばかりの方にも取組みやすい瞑想法です。

準備するものは、
・キャンドルを目の高さに配置(60cm-80cm程度の燭台を用意できればベスト)
・楽に座っていられられるブロックやブランケットなど

やり方はシンプルにキャンドルを対象として”一点を凝視し続けるだけ”です。
慣れないうちは、キャンドルをまばたきせず一点を凝視し続けていると、目に不快な感覚を感じ涙が溢れてくるかもしれません。
始めは無理がないようにまばたきをし、目を閉じて、残像に瞑想します。慣れてきたら目が不快になり涙が出てきても、キャンドルを凝視し続けます。
それにも慣れてくると、今度は目に涙が溢れても流れ出ずに、たまった状態のまま対象物を見ていることができるようになります。 

トラタカ瞑想の効果

・ クリヤー効果。内側から心と身体全体を浄化するクリヤー効果。
・ 心を鎮める効果のある瞑想法
・ 対象から対象へと移る目の動きと共に動いてきたマインドを止める効果
・ 視力を改善する
・ 記憶力を高める
・ マントラメディテーションに向けてのプレ練習になる
・ 忍耐力アップ
・ クリアなマインドで物事を考えられる
・ 鋭い洞察力
・ 安眠効果

[参考ブログ記事]
瞑想(メディテーション)とは?瞑想のやり方と効果・効能

まとめ

ドリシュティには9つの視点があります。
アーサナ練習では、その9つのドリシュティを意識し、集中力を高めましょう。
一点に向かう集中力は無駄なエネルギーを利用せずポーズを安定する事につながります。

目を開けたトラタカ瞑想は視線をキャンドルに凝視するだけの簡単瞑想です。
初心者でも簡単に瞑想の練習ができるので、心身ともに浄化を体感してみましょう。

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この記事の著者
SUN REI

監修者

SUN REI

日本のみならず10年間の海外留学でグローバルにヨガを経験する。ラジオやAppのヨガモデルなどヨガに関する様々な経験を経てヨガインストラクター、海外のヨガスクール「It’s Yoga Satellite」Ricardo講師のアシスタントと日本と海外の掛け橋役オーガナイザーとして活動するヨガの専門家。長期に渡る海外在住で培った経験をもとに海外のヨガに関する情報を発信している。
reiyoga.weebly.com

[保有資格]
・アシュタンガ指導者認定証取得 IYCインターナショナルヨガセンター
・100hr RocketYoga 指導者認定書取得「It’s Yoga Satellite」
・200hr RYS ashtanga vinyasa base 「It’s Yoga Satellite」


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日本のみならず10年間の海外留学でグローバルにヨガを経験する。ラジオやAppのヨガモデルなどヨガに関する様々な経験を経てヨガインストラクター、海外のヨガスクール「It’s Yoga Satellite」Ricardo講師のアシスタントと日本と海外の掛け橋役オーガナイザーとして活動するヨガの専門家。長期に渡る海外在住で培った経験をもとに海外のヨガに関する情報を発信している。
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・アシュタンガ指導者認定証取得 IYCインターナショナルヨガセンター
・100hr RocketYoga 指導者認定書取得「It’s Yoga Satellite」
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