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産後うつ(マタニティブルー)回避にヨガが効果的?親子ヨガ・ベビーヨガで心身をリフレッシュ

子育てをしながら頭痛で頭に手を当てる女性

2019年08月16日更新

この記事のポイント

・産後のヨガは、産後うつの回避に効果があると言われている
身体を適度に動かし赤ちゃんとのスキンシップも増えるベビーヨガや親子ヨガなど種類は多くある
・出産後の母体は約6~8週間かけて元の状態に戻り、ホルモンのバランスの変化などで心身に様々な変化が起こる
通常のヨガの明確な違いはないが、主に産後に歪みやすい骨盤の調整やリラックス効果の高いポーズが一般的
産後ヨガを始める時期は、家でできるストレッチなどから始め、不安な場合は医師に相談してみることがおすすめ

産後のヨガが産後うつ・マタニティーブルーを回避する?

産後の母体は、出産後に妊娠中の状態から元の身体に戻ろうとしてホルモン分泌の量に変化が現れます。
ホルモンバランスの変化などが原因で心身が不安定になりやすい、マタニティーブルーや産後うつの症状が出ると言われる時期に、産後のヨガを取り入れてみることで、リフレッシュやリラックス効果も期待できます。
産後ヨガを始めるなら、産後の母体がどの時期にどのように変化しているのか、自分自身の身体についても知っておきましょう。
一般的なサイクルを知っておけば、心身に変化が現れても冷静に受け止めることができるでしょう。

出産後の母体の変化

約40週に及ぶ妊娠期間中に、女性の身体は目まぐるしく変化し、出産後約6~8週間かけて、元の身体に戻っていきます。
この期間を”産褥期(さんじょくき)”と呼び、妊娠で大きくなった子宮は数週間かけて元に戻ります。
この時、”後陣痛”と呼ばれる、子宮収縮に伴う下腹部の痛みが出ることがありますが、一週間程度で無くなります。
”悪露(おろ)”と呼ばれる出血は、約1ヶ月程度続きます。
出産直後に鮮血色だった出血は、徐々に茶褐色からクリーム色に変化します。
また妊娠中は、妊娠を継続するためのホルモンが大量に分泌されますが、出産を境に妊娠前のレベルまで急激に減っていきます。

産後のヨガの効果効能

・産後の体力回復
・育児の身体的疲労回復やリフレッシュ
・ベビーヨガは赤ちゃんとのスキンシップが増える
・リラックス効果でホルモンバランスを整える

産後ヨガとは?内容は普通のヨガと何が違う?

産後ヨガは、主に出産後に開いた状態になった骨盤へのアプローチや、育児でたまった疲労をリラックスさせるようなヨガです。
通常のヨガのクラスと全く違う特別なポーズはなく、現状では明確な定義はありません。

産後の開いた骨盤は、歪みが生じやすいと言われています。
そのため、産後ヨガの内容は、骨盤の歪みから生じると考えられている腰痛や肩こりなどの改善を目的に、骨盤を整えるポーズや、赤ちゃんを抱っこしてこわばってしまった腰や肩をほぐすポーズなどが一般的です。

産後ヨガのポーズ内容は、インストラクターによっても変わりますが、骨盤調整の他、育児の精神的なプレッシャーを緩和するために、リフレッシュ効果やリラックス効果が期待できるポーズも多いと言えます。
そのため、妊娠前はヨガの経験がないという初心者の方でも、産後ヨガは取り組みやすい内容です。

産後ヨガを始める時期は?いつからが効果的?

産後のヨガを始めて良い時期というのは明確ではありません。
多くの産後ヨガを開催しているヨガスタジオ・ジム・公民館では、医師の診断で運動をしても良いという許可があれば、産後数ヶ月から参加可能と設定しているところが多いです。
しかし、母体の回復は人によってそれぞれです。
無理をしてヨガのクラスに行こうとはせず、まずは体調に合わせて、できることから生活に取り入れてみましょう。
産後のヨガやストレッチは、家にいても赤ちゃんがお昼寝をしている間などにもできるものです。

また、赤ちゃんも一緒に身体を動かすベビーヨガやベビーマッサージのクラスは、赤ちゃんが首が座った後にするなど、ママと赤ちゃんの両方の安全を考慮して始めましょう。

[参考ブログ記事]
自宅でできる!簡単おうちヨガ【動画あり】​

マタニティブルーとは? 特徴的な症状と時期

産後の身体とホルモンの状態の急激な変化により、普段より感情の起伏が激しくなるなどの状態を、マタニティーブルーと言います。
これは、妊娠中に胎盤から分泌されていた”卵胞ホルモンの減少”といった、生理的要員が深く関連すると考えられています。
突然悲しくなる、不安で眠れなくなる、やる気が起きないなどの症状が出るマタニティブルーは、約半数の人が感じるものだと言われています。
出産数日後から始まり、約1週間くらいがピークで、産後2週間~1ヶ月程度で症状は見られなくなります。

マタニティブルーの症状
時期:産後1週間~1ヶ月
・情緒不安定
・眠れない
・気分が落ち込む
・不安な気持ち
・イライラする
・注意力散漫になる
・涙もろくなる

マタニティブルーは、ホルモン状態が落ち着けば自然に治っていくもので、特に心配はいらないとされています。
誰にでも起こりうることなので、焦らずにゆっくりと体調を整えていきましょう。
周りも「頑張って」などと、むやみに励ましたりせず、温かく見守ることが大切です。

産後うつとは?特徴的な症状と時期

産後うつは、マタニティブルーのような一過性のものではなく、治療が必要な心の病気であり、放っておくのは危険です。
産後数週間から数ヶ月以内に症状が現れますが、2週間経過しても症状が改善されず、症状が悪化する場合は、産後うつが疑われます。
不安や不眠、罪悪感などの精神症状とともに異常に疲れやすい、頭痛や肩こり、食欲不振などの身体症状を伴うことも多く見られます。
症状が改善しないようであれば、無理をせず専門医を受診するのもいいでしょう。
軽いものであれば、授乳しているうちにカウンセリングを受けながら自然と治る場合もあります。
母乳を作るホルモンには母体をリラックスさせ、熟睡させる効果もあるからです。

産後うつの症状
時期:産後数週間から1年以上続く場合も
・眠れない
・気分が落ち込む
・強い不安感(育児に関すること)
・罪悪感
・自己無価値感
・集中困難
・育児放棄

産後うつも、ホルモンバランスや環境の変化や疲労など様々な要因が絡み合い、脳内の精神物質のバランスが乱れて発症するものです。
産後の女性10人中1人に起こるという調査もあります。
性格や気持ちの問題とは言えないため「頑張れ、前向きに」などの励ましは逆効果となります。
やはりマタニティブルーと同様に、周囲が温かく見守ることが大切です。

産後うつとマタニティブルーの違い

 
  産後うつ マタニティ ブルー
時期 産後数週間〜長期 産後1週間~1ヶ月程度
特徴・症状 ・情緒不安定
・不眠
・疲れやすい
・肩こりや頭痛
・育児放棄
・情緒不安定
・不眠など
対応 プレッシャーをかけずに見守る。
長く続くようであれば、専門医に行く。
一過性のものであれば温かく見守る。

※症状や発症時期〜回復の期間は個人差があります。

どちらもホルモンバランスの変化や疲労・ストレスによって見られる症状です。
むやみにプレッシャーをかけることがないよう、周囲の配慮が大切です。
もしかして産後うつやマタニティーブルーかな?と感じたら、心身のリフレッシュ効果が期待できる産後ヨガの動きを試して、心を癒してみるのもいいでしょう。

赤ちゃんとできる産後ヨガ・ベビーヨガは産後の心身の回復におすすめ

生後6ヶ月程度の首が座っている赤ちゃんと一緒に、身体を適度に動かしてスキンシップを増やすことは、赤ちゃんはもちろん、ホルモンの変化によって産後うつになりやすいママにも、リフレッシュ効果があります。
産後の体力回復や、シェイプアップにも効果的です!
父親と一緒に行ってもいいので、家族でできる簡単な産後ヨガ・ベビーヨガのポーズや運動の一例を紹介します。

簡単産後ヨガ・ベビーヨガのやり方

産後ヨガのやり方

① 腰幅よりも広めに足を開いて立ち、赤ちゃんを外向きに抱っこします。
片手は赤ちゃんの胸に回し、もう一方の手はお尻の下からしっかりと支えます。

② 息を吸って吐きながらスクワットするイメージでゆっくりと腰を落としていきます。
腰を落とした時に背中とお尻が一直線に、丸まらないようにします。
お尻を後ろに突き出すようにすると、腰を痛めるので注意しましょう。

③ 背筋を伸ばして膝を曲げたまま2~3秒キープします。
その後、膝を伸ばして元の位置に戻ります。

赤ちゃんへの効果
バランス感覚を養って運動能力を高めます。
さらに感覚遊びをすることで、脳を刺激して成長に良い影響を与えると言われています。

母親への効果
太ももの筋肉を鍛えて下半身の引き締めや、上腕筋を鍛えて二の腕のたるみ解消が期待できます。
骨盤底筋を意識することで、骨盤周りを強化し、さらに背筋も伸ばしながら行うことで、腰痛の防止に繋がります。

このスクワットに似た運動は、筋力を要するため、最初から無理をしないようにしましょう。
赤ちゃんをしっかりと支え、早い動きは避けて落下させないように気をつけて行います。
赤ちゃんの月齢や好きな目線を意識して、高さを変えてあげると、より赤ちゃんも反応がよくなります。
少しずつ慣れていくと、自分のペースで、赤ちゃんと楽しみながら行うことができるでしょう。
産後のリフレッシュに、取り入れてみて下さい。

産後ヨガで心身のリフレッシュをしてみよう

一過性のものであるマタニティブルーは、多くの産後の女性が経験するものです。
産後の母体の回復時のホルモンバランスの変化が原因の一つでもあり、心配せずに周囲は温かく見守りましょう。
症状が長期で続く場合は、産後うつの可能性があるため、専門医に相談してみることも方法の一つです。

産後は身体の疲労はもちろん、慣れない子育てで精神的な疲労もたまります。
全国のヨガスタジオや公民館などでも、産後ヨガのレッスンを行なっている場所は増えています。
ママが心身ともに健康に回復し、赤ちゃんと健やかな生活を送れるよう、産後ヨガ・ベビーヨガなどを生活に取り入れて、産後うつ・マタニティブルーを乗り越えましょう。

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[参考ブログ記事]
親子ヨガでふれあいを。自宅でできるおすすめ親子ヨガポーズは?​
親子でスキンシップを楽しもう!ベビーヨガのメリットとやり方
 

この記事の著者
naoco

監修者

naoco

複数のヨガスタジオ・スクール等の立ち上げに参画し、フリーランスヨガインストラクターとして独立。
ヨガ資格者養成講師として全国各地にヨガインストラクターを多数輩出しているヨガの専門家。
自身のヨガスタジオ「ナディーンヨガ」を主宰している。

[保有資格]
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ヨガマスターインストラクター
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ピラティスマスターインストラクター
・骨盤調整ヨガTT修了


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naoco

複数のヨガスタジオ・スクール等の立ち上げに参画し、フリーランスヨガインストラクターとして独立。
ヨガ資格者養成講師として全国各地にヨガインストラクターを多数輩出しているヨガの専門家。
自身のヨガスタジオ「ナディーンヨガ」を主宰している。

[保有資格]
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ヨガマスターインストラクター
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)認定ピラティスマスターインストラクター
・骨盤調整ヨガTT修了


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