2019年06月20日更新

この記事のポイント

・太陽礼拝108回の意味は、インドの108回ある煩悩を一つずつ消すという由来が主流。
・その他にも各地や各学問などでも108は特別な数字とされている。
・108回行うことで瞑想状態に入りやすく、集中力や体力アップなどの効果が期待できる。
・時間や消費カロリーは体力によっても変わるため、身体の調子に合わせてチャレンジしてみることが大切。

108回の意味とは？

年末年始の時期は特に、各ヨガスタジオなどで「太陽礼拝108回」のイベントが行われています。
普段のヨガのレッスンでも太陽礼拝を数回行うことも多いと思いますが、108回の意味と由来は何でしょうか。

「108」と聞くと、日本人には馴染み深い108回除夜の鐘を思い浮かべると思います。
仏教では、お坊さんなどがつける長い数珠も108個と決まっています。
ヨガでも「108」という数には不思議な力があると信じられています。

煩悩の数”108回”説

「108」という数字は様々な意味を持つことから神聖な数と言われています。
歴史的、スピリチュアル的、科学的、数理的、そして象徴やシンボルなど、あらゆる意味が込められています。

(1) 煩悩の数(108)説
「煩悩」とは、欲望、怒り、妬み、強欲、愛欲、や愚痴など、迷いや苦しみの原因となる悩ませる心の働きを言います。
私たちにはこの煩悩が、生まれながらに「108」個もあるとされています。
ヨガの太陽礼拝では1つの礼拝毎に1つずつ、煩悩が浄化されると考えられいてます。
そのため、年末にその年に溜まった煩悩を消すために108回の太陽礼拝が広まったのです。

その他、ヨガ太陽礼拝の様々な108回説のまとめ

(2) 数理的には地球は月の直径の108倍の距離、太陽の直径のほぼ108倍の距離の平均値
(3) 108種類のメディテーションがあると言われている
(4) インドでは108種類の踊り
(5) 除夜の鐘は108撞く。お寺院においては、多くが108回のうち107回は旧年(12月31日)のうちに撞き、残りの1回を新年1日 に撞くことが多い
(6) カトリック教徒のロザリオの祈祷用の数珠の数も108
(7) ヒンズー教のマントラ(真言)も108
(8) インド占星術、天文学では27の星宿(日本名”宿曜占星術”)4element”火・水・空・アース”がある。これらを27×4=108
(9) 108のチベット聖書
(10) サンスクリットの字は54あり、男性名詞shiva/女性名詞shakti があり、54×2=108
(11) 占星術には12星座9惑星。12×9=108
(12) クリシュナには108の女中がいたとされる
(13) 中には 108の記憶の感情, 36過去, 36現在、そして36未来。
(14) 四苦八苦を取り払う4×9+8×9=108をかけたとも言われている

仏教における108とは

人は生まれながら108の煩悩を持ち生まれてきたと上記でも紹介しました。
仏教では、108の嘘、惑い、妄想など人は生まれながらに持ち、生まれ変わるたびに一つ一つ学び、”手放す”と言い伝えられています。そのため人は108回の生まれ変わりがあると考えられています。

太陽礼拝108回の効果

・煩悩を消す
・集中力のアップ
・体力増進
・ヨガの基本ポーズの確認
・瞑想効果

「太陽礼拝（SunSalutation)」はサンスクリット語では、スーリヤ・ナ マスカーラと言います。

 私たちがこうして毎日幸せに生きていられるのも「太陽」からの恵があってこそ。
そんな大きな幸せを恵んでくれる「太陽」へ身体をダイナミックに使って感謝を現わす舞です。
大きな一連の動き(シークエンス)は全身をくまなく使います。
一連の動きを”呼吸”とともに流れるように行うことで、身体の前面・背面・腕・脚など全身に刺激を与え、強さと柔軟性を作り上げてくれます。
太陽礼拝の一連の動きを身体が記憶すれば、後は呼吸に意識を持っていくだけで自然と瞑想状態へと入っていけます。
太陽礼拝の一連の動きはとてもシンプルです。ラジオ体操よりもシンプルなポーズで、すぐに覚えられるでしょう。

［参考ブログ記事］
【動画あり】ヨガ太陽礼拝のポーズとその効果とは？

時間や必要な体力は？

108回の太陽礼拝にかかる時間は、約2時間ほどです。
初めての方は3セットくらいに区切って、間休んだりしても問題ありません。
運動量としては多いですが、ペースや軽減法を取り入れるかなどによって、消費カロリーなどは変わってきます。
体力に自身がない方でも安心してチャレンジできます。

108回の意味や効果を知ってチャレンジしてみよう！

ただ身体を動かしたいためという理由でももちろん立派なチャレンジ精神です。
しかし、ぜひ挑戦されるのであれば、ヨガの108の由来や意味、そして心身に得られる効果などを理解して行ってみましょう。
一つ一つの動きにより、注意を払いながら行えるはずです。
体力に自身がなくても、途中でやめても構いません。
年末の時期などに、清められた新しい身体をまた大切に思い、感謝をし、新たな年をスタートしてみるのはいかがでしょうか！

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［参考ブログ記事］
ヨガステイベントレポート！太陽礼拝108回・54回