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ロケットヨガとは?アシュタンガとは違うシークエンスの特徴と効果を知ろう
2019年07月24日更新
この記事のポイント
・ロケットヨガは、 ヴィンヤサスタイルのヨガ流派の一つ
・アシュタンガヨガの伝統やダイナミックさを継承しながら、プロップスを利用し自由性があるのが特徴
・初心者でも自分のペースで練習できるためおすすめ
目次
ロケットヨガの特徴とは?
・アシュタンガヨガをベースにしたヴィンヤサスタイル
・アシュタンガヨガのポーズを含む力強いヨガ
・プロップスや軽減法を多く取り入れている
・ 1週間のメニューは3つのシリーズ+アシュタンガヨガの内容
ロケットヨガは、アシュタンガヨガのシリーズ①〜③の要素を含んでおり、アシュタンガヨガに出てくる高度とも言えるポーズも練習できます。
これらのダイナミックなポーズを行うことで、体力・筋力・集中力が向上し、健康増進に繋がると言われています。
シークエンスは、始めから最後まで決められた順番にポーズを行います。
太陽礼拝 A・Bから始まり、立位のポーズ→座位のポーズ(+ピラティスの要素)→終わりのポーズというシークエンスです。
シリーズ①〜④、①の軽減、②の軽減という6パターンを順番に行い、6日間毎日違った練習をできるため、様々なポーズにもチャレンジできます。
ロケットヨガの4つのシリーズ
ロケットヨガは、アシュタンガヨガと同様に決まったポーズ内容をシリーズで行います。
それぞれのシリーズには目的や特徴があり、目的に合わせて練習するのもおすすめです。
シリーズ①: ヨガの基礎を身に付けられる内容です。
下半身と上半身の強化・ヒップオープニング・捻りのポーズにより、全身バランスよく使うことができます。
シリーズ②:シリーズ①の練習で疲れた身体をほぐす内容のシークエンスです。
神経器官・エネルギー経路の浄化効果が期待できます。
アシュタンガヨガのシリーズ②の後屈のポーズが多く含まれています。
次のシリーズに向けて、身体の調整ができるとも言われています。
シリーズ③:①と②を合わせた最もチャレンジングなシリーズです。
シリーズ④:アシュタンガヨガのフルプライマリーと同じ内容です。
ロケットヨガを練習する1週間のメニューの中で1日だけ、この伝統的なアシュタンガヨガを行います。
このシリーズ①~④の他に、①の軽減バージョン、②の軽減バージョンをさらに加え、1週間6日の練習で進めていきます。
ロケットヨガは、段階的に進まなければならないという決まりはありません。 (しかし、講師の指示には従いましょう)
自分の目的や、自分に合ったレベルで①〜④を進めることで、全身バランスよく、強く健康的な身体に導けると考えられています。
ロケットヨガとアシュタンガヨガの違いは?
ロケットヨガのシステムは、軽減ポーズを加えたことで、誰でもアシュタンガヨガを楽しめる形にしたものだと言われています。
ラリー・シュルツ氏は、西洋人と東洋人の生活文化や食文化の違いは、骨格や身体の作りの違いにも繋がると考えました。
実際に、インド発祥のアシュタンガヨガのポーズの中には、西洋人の身体ではなかなか出来ないポーズが多くあるとも言われています。
そのためラリー・シュルツ氏は、西洋人もアシュタンガヨガを無理なく取り組めるようにロケットヨガを考案したのです。
軽減ポーズやプロップス の利用などの自由性を取り入れ、よりヨガを楽しめるようにしたロケットヨガは、多くの欧米人に練習されています。
ロケット | アシュタンガ | |
シークエンス | 6つの種類をバラバラに行う | 決まったポーズと流れを出来るまで繰り返す |
ポーズ | チャレンジング ピラティスの要素含む |
チャレンジング |
プロップス | 使用可能 | 基本的には使用しない |
次のステップへの移行 | 柔軟。いつでも可能 | 1シリーズずつ進む |
アシュタンガヨガの場合は、同じシークエンスを毎日続けていきますが、ロケットヨガは3つのシリーズ+アシュタンガヨガを毎日バラバラに行います。(1週間のメニュー:シリーズ①〜④、①の軽減、②の軽減の6日間)
毎日違うシークエンスをすることで、毎回違う筋肉にフォーカスでき、全身バランスよく使うことができます。
ロケットヨガの効果
ロケットヨガのメソッドは、 交感神経と副交感神経を交互に刺激していくことで、偏りがちな神経のバランスを整えることが可能だと言われています。
「プラーナ」を滞りなくスムーズに働かせる事で、全身はつらつと元気になる効果があると考えられています。
また、力強いポーズをヴィンヤサスタイルで続けて行うことで、体力や筋力のアップ、集中力の向上などが期待できます。
• 全身の筋力と柔軟性アップ
• 体の歪みが矯正される
• 代謝がアップする
• 血流促進効果
• 自律神経が安定する
• デトックス効果
• 集中力アップ
• プラーナをスムーズにさせる
ロケットヨガの名前の由来と理由
ロケットヨガの名前は、当時ラリー・シュルツ氏の生徒でもあった有名ロックバンド「グレイトフル・デッド (Grateful Dead) 」のボブ・ ウィアーの言葉から由来しています。
ボブ・ ウィアーは、あまりにも早い成長が見られるこのシステムは「まるでロケットの様だね!」と驚いたと言います。
この一言から「ロケット」が引用され「ロケットヨガ」という名前になったそうです。
ロケットヨガは初心者でもできる?
ロケットヨガは、運動量が多くパワフルなポーズもあるため、上級者向けのヨガ流派と考えられがちです。
しかし、プロップスなどの補助を多く取り入れて安全に練習を進めるため、初心者の方を早く上達に導けるヨガとも言えます。
もちろん初心者の場合「難しいポーズができない」「スタミナや筋力が足りない」と感じる場面に直面するかもしれません。
しかし、そこで「”今”頑張れるところでポーズをする」ことを重視し、練習を繰り返し続けることで体力をつけていくことができます。
ラリー・ショーツ氏は次の言葉を残しています。
”Rocket gets you there faster”
(ロケットは早くいきたいところに辿り着ける)
ロケットヨガは、強く・早く上達できるシークエンスが組まれているのです。
また、ロケットヨガは「ポーズが出来ること」にこだわりません。
「難しいポーズにチャレンジする前向きな心を持つこと」に意味があり、それがやがてポーズの完成に繋がると考えられています。
人生と同じ様に、困難な時にも立ち向かえる強い精神と姿勢を養うことができるのです。
ポーズの中には、ピンチャーマユラーサナ・ハンドスタンド・アームバランスなど、前半から上級者向けと言われるポーズが数多く出てきます。
しかし、初心者や調子が良くない場合などは、完成ポーズではなく、プロップスを利用するなど軽減法で調節ができます。
さらに、ロケットヨガのポーズの途中には、ピラティスの要素も含まれています。
体幹を強化するメソッドが多く入るため、初心者や筋力の少ない方でも全身のバランスが整いやすく、それが自信や次のポーズへのチャレンジ精神に繋がります。
難しいポーズは「出来なくて当たり前」だからこそ、ロケットヨガを通して「どうすれば上達ができるのか」を、筋肉の使い方やテクニックなど様々な視点から学ぶことができます。
ロケットヨガ講師になるには
ロケットヨガ講師になるためには、100時間のロケットヨガティーチャーズトレーニング(全9日間)を受けて認定資格を取得する必要があります。
講師を目指してティーチャーズトレーニングに参加するなら、アシュタンガヨガをハーフプライマリーまでできる体力がある方が良いでしょう。
また、このトレーニングでは1日2~3回ロケットヨガをする事になるため、厳しいトレーニングに備えましょう。
もちろん解剖学を利用したテクニックや練習方法、筋肉トレーニングのやり方も身につけられます。
卒業する頃には、身体がしなやかに引き締まり、心身ともにスッキリと新しい自分に出会える感覚があるでしょう。
また、ロケットヨガでは、 瞑想も重要な練習の一つと位置付けています 。
エゴが増えやすい力強いヨガだからこそ、瞑想の練習を重ねることで、エゴから距離を置く訓練が必要だと考えられているのです。
”teach what you practice, practice what you teach”– Larry Schultz
(教えることを練習し、練習していることを教えなさい)
認定証取得後は、生徒である時と変わらず練習を続け、自分が経験しているヨガを教えることが大切だとラリーは言います。
経験があるからこそ、人の気持ちが理解でき、アドバイスをすることができるからです。
初心者でもチャレンジしやすいロケットヨガをやってみよう
ロケットヨガは伝統的なルールを破った革新的なヨガスタイルであったため、アシュタンガヨガの祖シュリ・K・パタビジョイス氏は、ロケットヨガの創始者ラリー氏に「The Bad Man of Ashtanga Yoga」というあだ名を付けていたそうです。
しかし、現在世界で有名講師として名が知られているアシュタンガヨガ講師の中には、意外にも過去ロケットヨガの生徒であった方も数多くいます。
当初は、東洋で発祥したヨガを西洋人もできるように開発されたロケットヨガ。
しかし、最近ではグローバル化により、東洋人のライフスタイルも古代から伝わる伝統的なものから西洋人と変わらないものに変化してきています。
そんな現代だからこそ、ロケットヨガは「現代人に合わせたアシュタンガヨガ」として世界各地で広がっているのでしょう。
”You are stronger than you are”– Larry Schultz
(君は自分が思っているよりも強いよ)
ラリー・ショーツ氏の 広く知られる言葉です。
ロケットヨガは、限界を超えた自分の本当の強さと出逢えるヨガです。
あえて難しいポーズにチャレンジすることで、呼吸・バンダ・全身を敏感に意識する訓練をします。
上級者は、自分の成長に合わせてチャレンジ精神を広げていくことができ、初心者も様々なプロップスを利用することで、早く上達する方法を学べます。
動きに磨きをかけて継続していくことで、得られる効果は早く、いずれはアシュタンガヨガと同じ「動く瞑想」を体感できるようになるでしょう。
[参考ブログ記事]
ヨガには流派がある?先ずはヨガの種類を知りましょう
海外で人気のヨガスタイル9選★違いを知って自分に合った種類を見つけよう!
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恵比寿・自由が丘・五反田駅近の女性専用ヨガスタジオ「ヨガステ」
[世界No.1の国際ヨガ資格を取得する!]
全米ヨガアライアンス認定ヨガインストラクター(RYT)資格スクール
監修者
SUN REI
日本のみならず10年間の海外留学でグローバルにヨガを経験する。ラジオやAppのヨガモデルなどヨガに関する様々な経験を経てヨガインストラクター、海外のヨガスクール「It’s Yoga Satellite」Ricardo講師のアシスタントと日本と海外の掛け橋役オーガナイザーとして活動するヨガの専門家。長期に渡る海外在住で培った経験をもとに海外のヨガに関する情報を発信している。
reiyoga.weebly.com
[保有資格]
・アシュタンガ指導者認定証取得 IYCインターナショナルヨガセンター
・100hr RocketYoga 指導者認定書取得「It’s Yoga Satellite」
・200hr RYS ashtanga vinyasa base 「It’s Yoga Satellite」
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SUN REI
日本のみならず10年間の海外留学でグローバルにヨガを経験する。ラジオやAppのヨガモデルなどヨガに関する様々な経験を経てヨガインストラクター、海外のヨガスクール「It’s Yoga Satellite」Ricardo講師のアシスタントと日本と海外の掛け橋役オーガナイザーとして活動するヨガの専門家。長期に渡る海外在住で培った経験をもとに海外のヨガに関する情報を発信している。
reiyoga.weebly.com
[保有資格]
・アシュタンガ指導者認定証取得 IYCインターナショナルヨガセンター
・100hr RocketYoga 指導者認定書取得「It’s Yoga Satellite」
・200hr RYS ashtanga vinyasa base 「It’s Yoga Satellite」