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ストレッチは効果的?筋肉の"短縮"と"こり"の違いとは?

ストレッチは効果的?筋肉の"短縮"と"こり"の違いとは?
 
筋肉の「短縮」のメカニズムとは?

筋肉の短縮とは、筋肉が本来持つ、伸びる能力(伸長性)を失っている状態のことをいいます。
では身体に何が起こると伸びる能力が低下し、筋肉が「短縮」するのでしょうか?

先ず、筋肉を包んでいる筋膜は多くのコラーゲンを含んでいます。
もし運動不足で身体を動かす機会が減り、関節を動かす能力が低下すると、筋膜のコラーゲン含有量が増加し、少し余分にくっついた状態で組織を形成します。
規則的に配列されていたコラーゲン分子に余分なコラーゲン分子がくっつくことにより、伸長性を失い、筋肉の組織自体が硬くなってしまいます。

スーパーで見かける、ミカンを入れるオレンジ色のネットを想像してみて下さい。
ミカンのネットは規則的に配列されているのでよく伸びることが可能ですが、もしネットが不規則な並びになったり、規則的な並びの上から余分なネットが増えた場合、瞬く間にネットの伸びる力は失われてしまいます。 
ミカンのネットは、人でいうコラーゲンのことで、このような状態が人の身体にも起こり得るのです。
伸びる力を失った筋組織はいわゆる「短縮」した状態となるのです。

 
アクチンとミオシンとは?

もうひとつ筋肉が短縮するメカニズムとして「筋節の減少」挙げられます。
筋肉を構成する筋原繊維は、主にアクチンフィラメントとミオシンフィラメントというタンパク質で構成されています。
そして、この筋原繊維には部屋のような仕切りがあり、この各部屋の仕切りが「筋節」と呼ばれています。

筋肉の収縮は、アクチンとミオシンがスライドし、各筋節の長さが短くなることにより生じます。
逆にこのアクチンとミオシンが互いに引き離された状態(筋節が長くなった状態)は、筋線維が伸びた状態(ストレッチされた状態)となるのです。

つまりスライドが行われる筋節の数が多くなれば多くなる程より筋肉が伸びやすい、ストレッチされやすい状態になります。
しかし逆に考えると、筋肉が「短縮」しているケースでは、この筋節の数が減少してストレッチ(伸張)に対する抵抗が強い状態なのです。

 
”短縮”と”こり“は違います

短縮している筋肉は、組織全体が変性(硬化)している状態となっています。
「こり」とは違い、特定のポイントで拘縮(スパズム)を作りだすわけではないので、組織全体としては大きな異常はありません。
「こり」がないので身体は痛みに対する閾値も高く、圧迫に対して痛みを感じることはほとんどありません。
つまり、「こり」には圧痛があり、「短縮」には圧痛がないのです。

短縮している筋は、その組織全体が硬く変性した状態なので、伸張刺激(ストレッチなど)に対しては伸びにくいという特徴もあります。
短縮した筋肉は全体の伸張性が低い状態なので、伸張位(ストレッチポジション)では筋肉の緊張度は高くなります。
しかし、筋肉を短縮位(ストレッチを緩めた状態)にすると緊張が低くなり、触診した際に短縮が感じにくくなります。

まず、短縮した筋は、その筋肉を動かした(収縮)時、痛みや筋力の低下を感じることはまずありません。
実際に自分で運動して筋肉を使う際、「筋肉が硬くて力が出ない」「硬い筋を動かすと痛みが発生する」などと感じたことのある方は恐らくいないと思います。
まして、その筋肉をストレッチされる、又は自分でストレッチポジションにその筋肉を置かない限り、あまり自分の筋肉の硬さを感じる方は少ないのではないでしょうか?
このように、短縮している筋肉であれば収縮して筋発揮をしても痛みは生じません。

 
ストレッチで肩こりは改善しない!?

ストレッチは、筋肉の”短縮”に対して効果的なアプローチ方法であり、”こり”に対してはあまり効果的ではありません。
筋肉の”短縮”は言葉通り、筋組織が伸張性を失った状態です。
縮んだ組織に対してストレッチは有効なアプローチ方法の一つです。

ストレッチをかける長さ(時間)に関しては色々な考えがありますが、5〜7秒の短時間のストレッチを何セットかにわけて行う方法はとても効果的です。
それは「筋ポンプ作用を促進できる」からです。

硬く短縮した筋肉は、血流が阻害されている場合が多いので、筋内の血液循環を促進させる必要があります。 
長時間のストレッチ(45〜60秒)を1セットおこなうよりも、短時間(5秒〜7秒程度)のストレッチを複数セットにわけて行ったほうがより筋ポンプ作用を促進することができるといえます。
血液循環のよい筋肉はより収縮(伸び縮み)能力が高く、回復も早い状態です。

これに加え、短縮した筋肉は可動域も低下しているので、容易にストレッチ痛を感じやすい状態となっています。
可動域が低下した筋肉に長時間のストレッチをかけてしまうと、筋肉に過度の緊張や痛みが加わり、「伸張反射」といわれる筋肉の防御センサーが働いてしまいます。
この伸張反射が働くと筋肉はストレッチされるどころか、逆に縮む方向に作用してしまい、筋肉をストレッチしているつもりが逆に縮みやすい環境を作ってしまうのです。
ストレッチ痛や過度な伸張痛からくる筋肉の伸張反射を防ぐ為には、やはり時間を短く複数セットにわけるストレッチのほうが効果的と言えるでしょう。

[参考記事]
1つの筋肉にかけるストレッチの時間について

 
同じ筋肉でも場所によって硬さは違います

実は、短縮した筋肉に効果的にストレッチをかけるには、ストレッチの時間を工夫するだけでは充分ではありません。
その筋肉の緊張度、いわゆる筋肉のテンションを確認することはとても大切です。

例えば、ハムストリングスや大腿四頭筋(なかでも特に大腿直筋)のような距離が長い筋肉は、すべての長さにおいてテンションが硬く緊張しているというより、同じ筋肉でも比較的テンションが低い部位、高い部位など箇所によって緊張度が変わることがあります。
ハムストリングスを構成する筋肉の一つである大腿二頭筋は、より起始部(大腿の付け根)でテンションが強い人もいれば、停止部(膝の裏あたり)で緊張が強い人もいます。
このように、同じ筋肉でも緊張箇所に違いがあるということを考慮にいれるとストレッチの肢位も多少の工夫が必要になってきます。
起始部に制限があれば股関節の屈曲をより強くストレッチをかけ、逆に停止部に制限があれば膝の伸展を強くストレッチをかけることを意識します。

 
筋の遊びって?

また、筋肉のテンションを確認する時に大切な感覚として「筋の遊び(マッスルプレイ)」があるかどうかというのも評価するうえでは重要です。
「筋の遊び」という言葉にしてしまうと少々理解しづらいかもしれませんが、筋肉を触診した際に適度な動きや柔軟性があるかどうかをチェックします。
このマッスルプレイが全く無い状態の筋肉だと、基本的なスタティック(静的)ストレッチをかけても充分に筋肉を伸ばす事は難しいでしょう。
ここで必要となってくることは遊びのない筋肉を直接触って緊張を落とす方法で、「ダイレクトストレッチ」とも呼ばれています。
緊張が強い筋肉を直接触り、筋内組織の循環を改善して、筋肉の過剰な緊張を落とすことを目的とします。
余分な緊張がなくなった筋肉であればその後にアプローチするストレッチもとても効果的に行う事ができます。
ただし、筋肉にしっかり触れるということがこのテクニックの大前提となっていますので、筋の起始・停止や筋走行の特徴など解剖学の詳細な知識はとても重要になってきます。

 
まとめ

・筋肉の短縮とは、筋肉が本来持つ、伸びる能力(伸長性)を失っている状態のこと
・「こり」には圧痛があり、「短縮」には圧痛がない
・短縮した筋肉には、5〜7秒の短時間のストレッチが効果的
・1つの筋肉でも、場所によって緊張度を確認し、強度を変える工夫が必要


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この記事の著者
IBMA(国際ボディメンテナンス協会)

監修者

IBMA(国際ボディメンテナンス協会)

[公式HP]http://ibma.asia/

ボディメンテナンスに関する様々な資格の認定事業を行い、確かな知識と技術を持った専門家を育成。
今後はアジア各国を中心とした啓蒙活動も視野に入れ、国際的な格調ある資格団体を目指している。
様々なボディメンテナンスの現場に携わる専門家を育成し、相互研鑽を通じて専門性を高め、世界にセルフメンテナンスの普及を図り、社会貢献していくことを目的としている。

[主な認定資格]
・IBMA認定ヨガインストラクター資格
・IBMA認定ピラティスインストラクター資格
・IBMA認定パーソナルストレッチトレーナー資格
・IBMA認定タイ古式マッサージセラピスト資格

この記事の著者
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今後はアジア各国を中心とした啓蒙活動も視野に入れ、国際的な格調ある資格団体を目指している。
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