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ニュートラルポジションとは?意味と定義、骨盤・背骨の正しい位置はどこ?

姿勢の良い女性と悪い女性の比較

2019年07月08日更新

この記事のポイント

・骨盤のニュートラルポジションとは、骨盤が前傾でもなく後傾でもない状態
・身体の各部位においてニュートラルポジションは定義づけられている
・ニュートラルポジションは人や場所の全可動域においての「中間位置」
・構造的なニュートラルポジションと機能的なニュートラルポジションは分けて考える必要がある

身体のニュートラルポジションの定義とは?

パーソナルトレーナーピラティスインストラクターなど、ボディワーカーの間では「ニュートラル」という言葉をつかいます。
骨盤のニュートラルや肩甲骨のニュートラルなど、様々な場面で使われるこの言葉ですが、そもそも身体におけるニュートラルはどのように定義されているのでしょうか?
もちろんニュートラルという定義に絶対的な答えはありませんし、団体によって定義も様々ですが、ここではIBMA(国際ボディメンテナンス協会)が考えるニュートラルの定義をお伝えします。

骨盤のニュートラルポジションとは?

身体の各部位においてニュートラルポジションは定義づけられています。
例えば、骨盤におけるニュートラルポジションの意味は、骨盤が前傾でもなく、後傾でもない状態の事を指します。

骨盤のニュートラルポジションの確認のやり方

骨盤の前傾・後傾は、身体を矢状面からみてASIS(上前腸骨棘)・PSIS(上後腸骨棘)の位置を確認し、この2つの高さを比べます。
基本はASISがPSISの位置よりも低い位置にあることが前提です。
ASISとPSISの高低差が「指3本以上」あった場合(ASISの位置がPSISより指3本以上低い状態)、「骨盤前傾」と判断されます。
逆に、ASISとPSISの高低差が「指1本以下」だった場合、これは「骨盤後傾」と判断されます。
そして、ニュートラルはこの高さが指2本半程度とされています。(もちろん、他にも骨盤ニュートラルの定義は数多く存在します)

[参考ブログ記事]
ボディワーカーにとって「触診」は必須のスキルです

機能的なニュートラルポジションを見極める必要がある

他にも、肩甲骨におけるニュートラルポジションは、肩甲棘のラインが胸椎の2〜3番、下角が7番の高さと一致するなど、身体の各ポジションにおいて様々な定義付けがあります。
この定義を理解しておくことはとても重要ですし、身体を評価・分析するためには欠かせない要素です。

しかし、これらの定義が「機能的なニュートラルポジション」となると多少意味合いが変わってきます。
例えば、骨盤が過度に前傾で反り腰になっている方がいるとします。
普段から骨盤の前傾が強いので、当然後傾が人より少ない、つまり後傾方向に可動域制限がある状態です。

この方にとっての骨盤のニュートラルポジションは、先程説明した一般的な骨盤のニュートラルポジションと同じでしょうか?
実はそうではありません。
骨盤の可動域で前傾・後傾どちらかの方向に制限がある場合、その方にとってのニュートラルポジションはその制限の中に存在します。
つまり、ニュートラルポジションとは、その方の全可動域においての「中間位置」を指すのです。

これはトレーニングプログラムなどを作成する際にもとても重要な考え方です。
骨盤の安定化を目的としてトレーニングプランを立てるとき、大抵は骨盤のニュートラルポジションをキープすることを意識してトレーニングを指導したり、フォームチェックをしますが、先程の例のように骨盤の前傾が強い方の場合、一般的に言われている骨盤のニュートラルポジションは、この方にとってはニュートラルポジションではない可能性が高いのです。
むしろ、この場合は後傾に分類されてしまうでしょう。
この場合、しっかりと骨盤の後傾が誘導できて始めて機能的なニュートラルポジションが認識できます。

トレーニングプランを考える際も、制限のある方向へしっかり誘導させておこなうトレーニングも必要になってきます。(骨盤前傾で固まっている方には、骨盤後傾をキープしたままのスクワットが必要だったりします)
どちらの方向にもスムーズに動かせるという「相互性」があって初めて機能的ニュートラルといえるのです。

例えば歩行において、右足に体重が乗っても左足にしっかり乗らないのであれば、その方にとっては機能的なニュートラルを失っていることになります。
「機能的なニュートラルを失う」=「身体のアンバランス」=「特定の部位への負担」=「傷害リスクを高める原因」となります。

ピラティスなどのレッスンに参加すると「骨盤をニュートラルに」というインストラクションをよく聞くでしょう。
もしもあなたが、いつも骨盤が後傾又は前傾している場合は、周囲の人との「ニュートラルポジション」は変わってきます。

「ニュートラルポジション」の定義を理解し、その理想的なポジションに身体を改善していくために、現状のあなたのニュートラルポジションによる可動域を観察しながら無理なくトレーニングを行なっていくことが大切なのです。

まとめ

・身体の各部位においてニュートラルポジションは定義づけられている
・構造的なニュートラルポジションと機能的なニュートラルポジションは分けて考える必要がある
・ニュートラルポジションとは、個人の全可動域においての「中間位置」
・機能的なニュートラルを失うことでバランスが悪くなり傷害リスクは高まる

パーソナルトレーナーピラティスインストラクターなどのボディワーカーは、もう一度ニュートラルの定義を見直し、ボディーワークに活かしてみましょう!

[ストレッチの上位資格「パーソナルトレーナー」を目指す方は]
IBMA認定パーソナルトレーナー資格取得コース

[参考ブログ記事]
コアマッスルって何?骨盤調整はコアマッスルの機能を向上させる
ピラティスの基準姿勢、骨盤のニュートラルポジションとは?

この記事の著者
IBMA

監修者

IBMA

[公式HP]http://ibma.asia/

ボディメンテナンスに関する様々な資格の認定事業を行い、確かな知識と技術を持った専門家を育成。
今後はアジア各国を中心とした啓蒙活動も視野に入れ、国際的な格調ある資格団体を目指している。
様々なボディメンテナンスの現場に携わる専門家を育成し、相互研鑽を通じて専門性を高め、世界にセルフメンテナンスの普及を図り、社会貢献していくことを目的としている。

[主な認定資格]
・IBMA認定ヨガインストラクター資格
・IBMA認定ピラティスインストラクター資格
・IBMA認定パーソナルストレッチトレーナー資格
・IBMA認定パーソナルトレーナー資格
・IBMA認定タイ古式マッサージセラピスト資格


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[公式HP]http://ibma.asia/

ボディメンテナンスに関する様々な資格の認定事業を行い、確かな知識と技術を持った専門家を育成。
今後はアジア各国を中心とした啓蒙活動も視野に入れ、国際的な格調ある資格団体を目指している。
様々なボディメンテナンスの現場に携わる専門家を育成し、相互研鑽を通じて専門性を高め、世界にセルフメンテナンスの普及を図り、社会貢献していくことを目的としている。

[主な認定資格]
・IBMA認定ヨガインストラクター資格
・IBMA認定ピラティスインストラクター資格
・IBMA認定パーソナルストレッチトレーナー資格
・IBMA認定パーソナルトレーナー資格
・IBMA認定タイ古式マッサージセラピスト資格


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