資格のマナビバ

トレーナー・インストラクター
資格取得のための学べる動画メディア

メニュー
  • トレーニング・加圧トレーニング
  • ダイエット・糖質制限

筋肉痛が出るまでトレーニングするのが効果的というのは本当?

筋肉痛に顔をしかめてダンベルトレーニングをする女性

2019年12月12日更新

この記事のポイント

筋肉痛にならなくても筋肥大はするため、女性の脚痩せやダイエットは特にトレーニングのやり方に注意が必要。

・筋肉痛と筋肉の成長のメカニズムを理解し、個人の目的に合ったトレーニングメニューを行うことが重要。

・筋肉痛の原因は、筋繊維の炎症・壊死への免疫反応である白血球の分泌物が、筋膜を刺激することで引き起こるという説が濃厚。

・筋肉の収縮には、コンセントリック収縮(短縮性収縮)とエキセントリック収縮(伸張性収縮)の2種類があり、エキセントリック収縮(伸張性収縮)が筋肉痛になりやすいといわれている。

・筋肉痛の精神的デメリットを踏まえて、目的に合ったトレーニングをすべき。

筋肉痛の原因とは?

「筋肉痛が出るまでトレーニングしないともったいない。」
筋肉痛になることで、トレーニングの効果が出ると思っている方は多いのではないでしょうか?

ちょっと頑張って運動した日の1〜2日後くらいにくる筋肉痛。
筋肉痛の原因とメカニズムについては、諸説あります。
現在は、トレーニング後に、使った筋肉の筋繊維の炎症・壊死が起こり、免疫反応として集まった白血球の分泌物が、筋膜を刺激することで筋肉痛になるという説が濃厚です。

また、筋肉の収縮には、コンセントリック収縮(短縮性収縮)とエキセントリック収縮(伸張性収縮)の2種類があります。
コンセントリック収縮(短縮性収縮)とは、筋肉の収縮方向に縮めながら力を発揮する収縮です。
力こぶを作るような上腕二頭筋のトレーニングを例とした場合、肘を曲げてダンベルを持ち上げる動きです。

一方、エキセントリック収縮(伸張性収縮)とは、筋肉の収縮方向とは逆方向に引き伸ばされながら力を発揮する収縮です。
肘を伸ばしながらダンベルを下げていく動きがこれにあたり、エキセントリック収縮(伸張性収縮)が起こった場合に筋肉痛になりやすいといわれています。

この筋肉の収縮運動で起きた筋繊維の炎症・壊死に対する白血球の働きで、筋肉痛を引き起こすことが、筋肥大には必要だとして、必ずバリバリの筋肉痛になるまでトレーニングする人が多いのが現状です。
確かに筋繊維の構造が乱れ、修復することで筋肉が成長することは間違いないのですが、この他にも代謝環境やホルモンの分泌などでも筋肉は成長します。
筋肉痛が出なかったからといってトレーニング効果がないということはないのです。

私自身も、フィジカルトレーニングによる筋肉痛が酷すぎると、競技であるボクシングの練習にならないため、筋肉痛をあまり引き起こさないようなトレーニング方法を取り入れていました。
1年半くらいで、筋肉痛は伴わずに筋肉量はかなり増えた経験があります。

筋肉痛にはデメリットもある

冒頭の「筋肉痛が出るまでトレーニングしないともったいない。」という言葉は、達成感や効果の実感を表していると言えます。

しかし、筋肉痛が起きることは、“達成感“が大きい反面、疲労感も大きいため、精神的に萎えやすいというデメリットがあります。
アスリートのように身体作りが必須でない限り、毎回筋肉痛を感じるまでトレーニングをしていては、一般の方はなかなか続けられないでしょう。
ボディメイクやダイエット目的の方は特に、筋肉の肥大や筋肉痛にこだわりすぎず、「継続できるトレーニング」を意識した方が良いでしょう。

女性の間違った筋トレで筋肥大に注意

筋肉を成長させる要因が、筋肉痛を引き起こすことだけではありません。
逆に言えば、筋肉痛が起きていない運動でも、十分に筋肥大してしまう可能性があるということを覚えておきましょう。

特に女性で筋トレを行なっている方は注意が必要です。
「脚を細くしたくて、フィットネスクラブでマシンを使っていたら、いつのまにか脚がもっと太くなった。」
というのは、トレーナーからよく聞くあるある話です。

さらに危険なのが、筋トレをして筋肉をつけて、代謝を上げて細くなろうと頑張るケースです。
間違いではないかもしれませんが、筋肉量が少々増えたくらいで代謝はそれほどに変わりません(少々でも筋肉を増やすことは凄く大変です)。
また、筋肉量が増えた分だけ栄養素が必要になり、食欲が増すため、食事に相当気を付けなければ筋肥大し、結果的にさらに太くなってしまうこともあり得ます

一般的に女性は、男性に比べて筋肉がつきにくいのですが、筋肥大を目的としたトレーニングを食事とともに続けていれば、体質やトレーニングの部位によっては、女性でも筋肉はついてきます。
筋肉は学習することで適応しますので、普段の生活をしていても、一度肥大した部分は使われやすくなります。
やり方が間違っていれば、細くしたい部分に筋肉がついてしまう可能性があるのです。

脚やせ目的のトレーニングは特に注意

ボディメイクでは、必要な部分に筋肉をつけて、不必要な部分にはムダにつけないようにしなければなりません。
トレーニングのフォームを正しく行い、適切な筋肉をトレーニングすることが大切です。
健康目的や筋肉量が明らかに少ない場合は、もともとボリュームの大きい太ももの前側やふくらはぎにも筋肉をつけていくことはありえます。
しかし、脚やせや女性のボディメイクでは、内腿や、腿裏のトレーニングの方が適しています
世間でスクワットは大切といわれているため、トレーニングではスクワットを必ず入れていることも珍しくはないでしょう。
しかしスクワットは思いのほか難しい種目で、やり方・フォーム1つで筋肉のつく部分が大きく変わります。
個人の骨格や姿勢によりフォームをカスタマイズする必要もあります。
間違ったトレーニングを行うと、前腿や外ハリが強くなる可能性もでてきます。
全くトレーニングの知識がない、やってみてもうまくいかない場合は、専門家であるパーソナルトレーナーをつけて学ぶことを検討してみましょう。

筋肉痛を引き起こすことだけが、筋肉の成長に繋がるわけではない

ヨガやストレッチも、女性にはおすすめです。
筋肥大を促すようなメソッドではないですし、循環は確実に良くなります。
BMI25を超えた肥満の方が「全部ヤセたい」といったように、ボディメイクではなくダイエットが目的であれば、食生活に日頃から気を付けて、ヨガやストレッチによる適度な運動と循環を促すメンテナンスで十分効な果が期待できます。
ダイエットへのアプローチに限っていえば、運動よりも食事改善の占める割合が大きいためです。

パーソナルトレーナーは、筋肉痛を引き起こすことだけが、筋肉の成長に繋がるわけではないということを理解しましょう。
その上で、ただ筋トレのサポートをするだけでなく、個々に合わせたパーソナライズされたサービスを提供するということがやはり大事だと思います。

目的によってトレーニング法を変えることが大切

筋肉痛の原因は、筋繊維の炎症・壊死への免疫反応である白血球の分泌物が、筋膜を刺激することで引き起こるといわれています。
また、筋肉の収縮には、コンセントリック収縮(短縮性収縮)とエキセントリック収縮(伸張性収縮)の2種類があり、エキセントリック収縮(伸張性収縮)が筋肉痛になりやすいと考えられています。

「筋肉痛が出るまでトレーニングしないともったいない。」と、無理にトレーニングを行う方が多いですが、筋肉は筋肉痛にならなくても肥大します。
また、筋肉痛がメンタルに及ぼすデメリットも踏まえて、継続できるトレーニングを行うことが大切です。

筋肉痛のメカニズムと、筋肉の成長についてよく理解し、個人の目的に合ったトレーニングを行いましょう。

[ダイエット・ボディメイクのスペシャリストを目指す!]
ダイエット×ボディメイクトレーナー養成講座(準資格取得講座)

[ダイエットやボディメイクで美しい体型を手に入れる!]
女性専用パーソナルトレーニングジム「カラダメンテ」

[参考ブログ記事]
ダイエットに腹筋運動は必要なのか?知られざる腹筋運動の効果とは?
ヒップアップのトレーニングには、何が効果的?

この記事の著者
山川和樹

監修者

山川和樹

フリーパーソナルトレーナー活動を経たのち起業。
「カラダメンテ」「カラダメンテ養成スクール」「ヨガステ」「資格のマナビバ」の4ブランドを立ち上げる。
会社経営する傍ら、プロボクサーとして東洋太平洋・日本王者、フィリピン王者とも4度戦った。
”起業”と”プロボクサー”二足わらじの経験から、多様な働き方を推奨し、アスリートのセカンドキャリア支援活動にも力を入れる。
海外や日本全国で資格関連の講師活動や講演、ヘルスケアアプリ開発アドバイザー、書籍・雑誌の監修、TV・インターネットTVなど、メディア出演多数。

[経歴]
・株式会社メイド・イン・ジャパン代表取締役
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)理事

[保有資格]
・IBMA認定パーソナルストレッチマスタートレーナー
・IBMA認定ピラティスマスターインストラクター
・加圧国際大学認定KAATSUスペシャルインストラクター
・米国ISNF認定サプリメントアドバイザー

[Twitter]@kazukazeymkw
[note]note.mu/kazukaze
[ブログ]ameblo.jp/kazukaze/
[Instagram]@kazukaze


山川和樹の書いた記事を見る

この記事の著者
山川和樹

監修者

山川和樹

フリーパーソナルトレーナー活動を経たのち起業。
「カラダメンテ」「カラダメンテ養成スクール」「ヨガステ」「資格のマナビバ」の4ブランドを立ち上げる。
会社経営する傍ら、プロボクサーとして東洋太平洋・日本王者、フィリピン王者とも4度戦った。
”起業”と”プロボクサー”二足わらじの経験から、多様な働き方を推奨し、アスリートのセカンドキャリア支援活動にも力を入れる。
海外や日本全国で資格関連の講師活動や講演、ヘルスケアアプリ開発アドバイザー、書籍・雑誌の監修、TV・インターネットTVなど、メディア出演多数。

[経歴]
・株式会社メイド・イン・ジャパン代表取締役
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)理事

[保有資格]
・IBMA認定パーソナルストレッチマスタートレーナー
・IBMA認定ピラティスマスターインストラクター
・加圧国際大学認定KAATSUスペシャルインストラクター
・米国ISNF認定サプリメントアドバイザー

[Twitter]@kazukazeymkw
[note]note.mu/kazukaze
[ブログ]ameblo.jp/kazukaze/
[Instagram]@kazukaze


ページトップに戻る