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プロテインの種類の違いと効果。おすすめのタイミングや時間とは?

プロテインドリンクを作る男性

2019年12月05日更新

この記事のポイント

・プロテインは、低カロリー・高タンパクのためダイエットや筋トレにおすすめ
・筋肉や肌、髪、爪など、ほとんどの組織がプロテインの原材料であるたんぱく質でできており、男性だけでなく女性にも飲まれている
・プロテインの種類は原料によって大きくわけられ、種類によって効果や特徴がある
・飲むタイミングや摂取量、副作用についての研究はアップデートが続いており、情報を集めながら自分に合った方法を見つけるのがおすすめ

プロテインとは?

プロテインとは、たんぱく質を豊富に含んだシェイク用の粉末を主に指します。(その他の栄養素も豊富に含まれています)
筋肉や内臓、肌、髪、爪など、身体のほとんどの組織はプロテインパウダーの原材料であるたんぱく質でできているため、栄養補助食品として様々な効果があるとされ、運動や筋トレをされる方やダイエット目的など、男性だけでなく女性も摂取しています。

昔のプロテインは、粉っぽくとても不味かったのですが、最近はとても美味しく飲みやすく改良されており、味もバラエティーに富んでいます。
バニラ・ストロベリー・チョコレート・クッキー&クリーム等、様々なフレーバーが様々なプロテインブランドから出ています。

プロテインには原料や味など、種類が多くあります。
それぞれの種類による効果の違いなどを比較しています。
ぜひ参考にしてみてください。

プロテインの効果とは

・栄養の吸収率が早い
・低カロリーで高タンパク
・栄養補助による疲労回復効果
・効率良く筋肉を成長させ、ダイエット効果も期待できる

プロテインは、種類によって様々な効果があります。
どの種類のプロテインにも大まかに共通するのが、吸収率が早いことです。
特に運動直後に良く飲まれるホエイプロテインは、その吸収率の高さから非常に好まれています。

また、低カロリーにも関わらず高たんぱく質なため、アスリートやダイエットやボディメイクをする女性にも人気です。
プロテインは、余分な脂質や糖質があまり含まれていません。
つまり減量時にも安心して飲めるドリンクです。
そして何より、純粋なたんぱく質なので、運動後に摂取し素早く筋肉に栄養を送り込むには完璧なのです。

また、プロテインは効率良く筋肉を回復させて成長させることが可能です。
筋肉を構成しているのは、主にたんぱく質です。
そのため、たんぱく質の絶対量を増やさなければ、筋肉は成長しません。
低カロリー・高たんぱく質のプロテインをとることにより、筋肉の成長を促すのです。

メディアでもタレントさんなどのトレーニング風景をドキュメントしていますが、こまめにプロテインを飲んでいる光景を目にします。
このように、こまめにたんぱく質を摂取するのには、プロテインは非常に便利なサプリメントになります。

プロテインを飲むおすすめのタイミングとは

効率よくプロテインを摂取するために、飲む時間やタイミングは、長い間研究されています。
以前は「運動直後30分」をゴールデンタイムと呼び、運動直後に吸収率の良いプロテインを摂取するのが良いと言われていました。

しかし最近では、アメリカで多くの研究が発表され、「運動後24時間以内に摂取されたタンパク質は筋肉の育成や回復に効果的」「運動後2時間以内が効果的」など、新しい意見が広まっています。

① 運動直後の効果は本当?

「運動直後(15分〜1時間以内)に吸収率の高いプロテインが効果的」というアメリカテキサス大学のブレイク・ラムッセンPhD(Blake Rasmussen)の研究が広く知られていました。
そのため、ジムでトレーニング直後にプロテインシェイクやプロテインバーの摂取を勧めるメディアも多くありました。

しかし、2014年に「運動後24時間以内であれば効果が期待できる」という研究が発表され、国際スポーツ栄養学会(International Society of Sports Nutrition)でも公式意見として公表されています。

さらに、2017年の研究によると、研究結果材料がより多く必要であるがとの注意書きを含め、「運動後2時間以内のプロテインの摂取は筋肉の回復に効果的」「3〜4時間おきに20-40 g 程度(0.25-0.40 g/kg×体重)のプロテインの摂取が、筋肉生成に効果的」という発表もされています。(※1)

② 就寝前の効果は本当?

就寝前に摂取するプロテインの効果も長く言われています。
寝ている間にタンパク質が効果的に消化・吸収され、筋肉の修復が進むとされているためです。(※2)

寝る前に最大約40gのプロテインを摂取すると、筋肉の修復と生成に効果があったという研究結果もあり、これは高齢者にも同じ結果がでています。(※3)

しかし、寝る前に固形物を食べてしまうと、どうしても消化器官に負担もかかります。
高たんぱくな栄養を胃や腸にあまり負担をかけることなく摂取する事が可能なプロテインドリンクが、就寝前におすすめだと言われている理由です。

③ 間食でプロテイン摂取はダイエットにおすすめ?

三食の間にプロテインを摂取することで、食事では補いきれないプロテインの補助的摂取や、空腹感を抑えてダイエットにも効果的であると言われています。

夕食前に高たんぱく質のプロテインバーやヨーグルトを食べた人は、満腹感が上昇し、2週間の平均で夕食が毎回約100カロリー分減ったという研究結果があります。(※4,5)

高たんぱく質の食べ物は満腹感をアップさせるため、他のスナックなどを食べてしまうよりはダイエットに効果的だと言えるでしょう。
しかし、1日に最適と言われるプロテインの摂取量は人によって変わるため、食事から摂取するプロテイン量などとバランスを取ることが必要です。

つまり、プロテインを摂取する最適な時間は、現在でも研究が続けられています
最近ではプロテイン摂取におすすめの時間は必ずしも「運動直後」に限らず、24時間以内であれば効果があると考えられています。
また、目的によって就寝前や食事前にプロテインドリンクやスナックを摂取するのも有効と考えられるでしょう。

プロテインの種類

プロテインは目的によっても、摂取する種類が変わってきます。
それぞれの種類の特徴や効果を理解して選ぶようにしましょう。

① ホエイプロテイン

基本的に運動直後に飲まれるプロテインはホエイプロテイン(Whey Protein)と言って、牛乳から抽出されたたんぱく質になります。
このプロテインのメリットは吸収率の高さです。
そのためアスリートを中心に、トレーニングに励む方は、トレーニング直後にこのプロテインを良く飲みます。

② ガゼインプロテイン

牛乳から抽出されるもう1つのプロテインが、カゼインプロテイン(Casein Protein)と呼ばれる種類のプロテインになります。
このプロテインの特徴は、ホエイプロテインとは逆に吸収率が遅いという事です。
徐々に体内に吸収されるため、寝る前や栄養摂取時間が空いてしまいそうな時に好まれて摂取されています。
ガゼインプロテインは、ホエイプロテインよりドロッとしているため、好みによっては飲みにくいと感じるかもしれません。

最近ではリサーチにより、ホエイプロテインとカゼインプロテインのミックスプロテインを摂取するほうが、筋肥大を起こしやすいというデータもあります。
そのため様々なプロテインのブランドが、ミックスプロテインを販売しています。

③ ソイ(大豆)プロテイン

ソイ(大豆)プロテインは、女性に好まれる傾向があるようです。
大豆にはイソフラボン(Phytoestrogen:植物性エストロゲン)が含まれています。
エストロゲンは女性ホルモンです。
肌をきれいにしたり、ホルモンバランスを整える効果などが期待できることから、女性を中心に好まれているといえるでしょう。
このプロテインを男性が飲むと、テストステロンを下げるため筋肥大を起こしにくくなると考えられているようですが、最近はソイプロテインによって、男性ホルモンが下がるような事はないという結果を出している研究もあります。

④ ピープロテイン・ライスプロテイン・ヘンププロテイン

ソイプロテイン以外にも、植物由来のプロテインは多くあります。
ピープロテインはエンドウ豆由来、ライスプロテインはお米、ヘンププロテインはヘンプシード由来です。
食物繊維が豊富でベジタリアンやヴィーガンの方にも好まれているプロテインです。

⑤ ビーフプロテイン・エッグプロテイン

他にも、ビーフプロテイン、エッグプロテインといった種類もあります。
牛乳を飲むとお腹を下しやすい等の症状をお持ちの方やアレルギー体質が理由で、これらのプロテインを摂取する方が多いようです。
先ずビーフプロテインですが、ピーフプロテインは理想的な栄養素バランスにより、筋合成を促すと考えられています。
またビーフは必須アミノ酸9つを全て含んでいます。
赤身の肉なので、ミネラル・鉄分を多く含んでいます。
たんぱく質を語る上で最も重要なのが、たんぱく質の生物価(Biological value)です。
たんぱく質の生物価とは、何%ものたんぱく質が身体に効率良く使われるかを表した数値になります。
そしてこのたんぱく質の生物価が、最も高いのが、たまごです。
たまごはおよそ94%ものたんぱく質の生物価です。
これらの理由により、ピーフプロテインとエッグプロテインも好まれています。

プロテインを選ぶときは、身体にあった種類を選ぶこと。
そして、ライフスタイルやプロテインの吸収率等の効果を考慮するということが最も重要だと言えるでしょう。

たんぱく質の必要な量・適切な摂取量は?

たんぱく質の摂取量は、競技や目的によって変わります。
また、摂取するタイミング同様に、現在も研究が続けられており、新しい情報や見解も多く発表されてはアップデートされています。

近年の国際栄養スポーツ学会では、プロテインを摂取しながらダイエットやボディメイク、筋肉量を維持したいという方の一日の目安摂取量として、「1.2〜1.6g/kg ×自分の体重」という計算のし方が発表されています。
他の目安として、「1回の食事あたりに最低25〜30g」のプロテインを摂取すると良いとも言われています(※6)。

おすすめの目安量

・ボディービル、アスリート、体重を増やしたい、ボディメイクしたいという方は、1日約2〜3g×自分の体重(kg)。(体重60kgの方の場合は、180g)

・一般の方は、約0.5g×自分の体重(kg)。

これらが目安としておすすめです。(ただし、その日のトレーニング量によって変わります)
この中で食事で摂りきれないたんぱく質をプロテインで補うことになります。

副作用について

肝臓に影響がある?

プロテインの過剰摂取は、肝臓に負担をかけ、腎臓病や末期腎臓病の悪化といったリスクを上げると言われていました。
しかし、これについての別の研究結果も多数発表されています。
1つは、理想摂取量以上のプロテイン(4.4g/ kg ×体重)を毎日2ヶ月間摂取した男性は、何も病気や健康的な障害は見つからなかったという研究です。(※7)
他にも、赤身の肉を摂取しすぎるのはよくないが、これを白身の魚や、乳製品、植物由来のタンパク質では影響がなかったという研究結果もあります。

赤身の肉から摂取できるタンパク質は、体内で合成できない8つの必須アミノ酸を含むため、全てを含まない植物由来のプロテインよりも良質と思われがちですが、1つのソースにこだわらずに、食事を含めて様々な食品由来のタンパク質をバランス良く摂取するのが良いと言えるでしょう。

お腹を壊す・張りやすい

牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする、腹痛になるという「乳糖不耐症」の方は、牛乳由来のプロテインを摂取することで、お腹を壊したり、膨張するなどの不調を感じる場合があります。
その場合は、上で紹介しているソイプロテインなどの植物由来のプロテインに変えてみることをおすすめします。

まとめ

プロテインは、低カロリー高タンパクであり、疲労回復や筋肉の育成効果が期待できるためダイエットや筋トレにおすすめです。

プロテインの種類は原料によって大きくわけられ、種類によって効果や特徴があります。
飲みやすさや目的によって、選ぶと良いでしょう。
飲むタイミングや最適な摂取量、副作用についての研究は多く続けられています。
過去の情報や常識とされていた情報のアップデートを行いながら、自分に合った飲み方を見つけるのがおすすめです。

プロテインは、食事で補いきれないたんぱく質を摂取する栄養補助食品です。
たんぱく質の全てを、プロテインから摂るべきではありません。
ダイエットや筋トレには、食事を見直しながら目的に合わせてプロテインも取り入れてみましょう。

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[参照]

(※1)US National Library of Medicine National Institutes of Health,International society of sports nutrition position stand: nutrient timing.: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28919842
(※2)Journal of the International Society of Sports Nutrition:https://jissn.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12970-017-0177-8
(※3)US National Library of MedicineNational Institutes of Health:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5188418/
(※4)Effects of high-protein vs. high- fat snacks on appetite control, satiety, and eating initiation in healthy women:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4190484/
(※5)Snacks containing whey protein and polydextrose induce a sustained reduction in daily energy intake over 2 wk under free-living conditions.:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24670946
(※6)he American Journal of Clinical Nutrition, Volume 101:https://academic.oup.com/ajcn/article/101/6/1320S/4564492
(※7)US National Library of Medicine National Institutes of Health:The effects of consuming a high protein diet (4.4 g/kg/d) on body composition in resistance-trained individuals

US National Library of Medicine National Institutes of Health: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21917635Journal of the International Society of Sports Nutrition: https://jissn.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12970-017-0177-8heakthline: https://www.healthline.com/nutrition/best-time-to-take-proteinS National Library of Medicine National Institutes of Health: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5188418/
Tang, J.E., Moore, D.R., Kujbida, G.W., Tarnopolsky, M.A., Phillips, S.M. (2009) Ingestion of whey hydrolysate, casein, or soy protein isolate: effects on mixed muscle protein synthesis at rest and following resistance exercise in young men. J APPL PHYS. 107(3):987-992.
Joseph W. Hartman, David Bruinsma, Amy Fullerton, Jenn G. Perco, Randa Lawrence, Jason E. Tang, Sarah B. Wilkinson, Stuart M. Phillips.(2004). The Effect of Differing Post Exercise Macronutrient Consumption on Resistance Training-Induced Adaptations in Novices Department of Kinesiology, McMaster University, Hamilton, ON, Canada.

この記事の著者
根城祐介

監修者

根城祐介

[経歴]
米国ノースダコタ州立大学大学院在学中、アシスタントアスレティックトレーナー兼ストレングス&コンディショニングコーチとして活動し、大学院卒業を期に帰国。学生アスリートのみならず、Canadian Football League(CFL)やNational Hockey League(NHL)のプレーヤーの指導経験を生かし、多くの現役プロアスリートのパーソナルトレーニングを担当。資格スクール講師やワークショップで多数のパーソナルトレーナーを輩出しているトレーニングの専門家。

・ミネソタ州立大学モアヘッド卒業
・ノースダコタ州立大学大学院修了
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)顧問
・USHL Fargo Force アイスホッケー、グラジュエイト・アシスタント・アスレティックトレーナー兼ストレングス&コンディショニングコーチ(2012-2014)

[保有資格]
・IBMA認定パーソナルストレッチマスターインストラクター
・加圧国際大学認定 加圧トレーニングインストラクター
・学士(アスレティックトレーニング・エクササイズサイエンス)
・修士(アスレティックトレーニング)
・全米公認アスレティックトレーナー(ATC)
・全米公認ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(NSCA-CSCS)
・グラストンテクニックプロバイダー(Graston Technique Provider)
・セレクティブファンクショナルムーブメントアセスメント(SFMA)


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[経歴]
米国ノースダコタ州立大学大学院在学中、アシスタントアスレティックトレーナー兼ストレングス&コンディショニングコーチとして活動し、大学院卒業を期に帰国。学生アスリートのみならず、Canadian Football League(CFL)やNational Hockey League(NHL)のプレーヤーの指導経験を生かし、多くの現役プロアスリートのパーソナルトレーニングを担当。資格スクール講師やワークショップで多数のパーソナルトレーナーを輩出しているトレーニングの専門家。

・ミネソタ州立大学モアヘッド卒業
・ノースダコタ州立大学大学院修了
・IBMA(国際ボディメンテナンス協会)顧問
・USHL Fargo Force アイスホッケー、グラジュエイト・アシスタント・アスレティックトレーナー兼ストレングス&コンディショニングコーチ(2012-2014)

[保有資格]
・IBMA認定パーソナルストレッチマスターインストラクター
・加圧国際大学認定 加圧トレーニングインストラクター
・学士(アスレティックトレーニング・エクササイズサイエンス)
・修士(アスレティックトレーニング)
・全米公認アスレティックトレーナー(ATC)
・全米公認ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(NSCA-CSCS)
・グラストンテクニックプロバイダー(Graston Technique Provider)
・セレクティブファンクショナルムーブメントアセスメント(SFMA)


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